2008年11月30日日曜日

第1タームの1週目終了

第1ターム一週目が終わった。MBAの厳しさを痛感した1週間だった。

毎日就寝時間は3時~4時だった。
今までだらだらとインターネットをやったりして夜更かししていたが、
勉強でここまで夜更かしをしなければならない状況は久々だ。
MBA受験の時も、仕事があるのでそこまで無理はできなかった。
大学時代のテスト直前期のような状況だ。大学時代は普段は遊んでいたので、
テスト直前期は仕方がないと覚悟を決め、短期決戦に臨んだ。

だが、MBAではこうした毎日が延々と続くのかと思うと、先が思いやられる。
同じIEの先輩は、宿題は優先順位を決めて取り組むことが大事だと
教えてくれた。ケースはしっかり読んで、残りの宿題は状況次第だと。
やはりせっかくMBAに来たのだし、また英語力を上げたいということで、
最初の週は全ての課題をこなそうと試みた。だが、終わらない。

どこのMBAブログでもみんなタイムマネージメントの重要性を唱えているが、
今はそれを実感できる。
理屈では分かっていたことだが、強いられて初めてその重要性を実感し、
実行に移すのだ。弱いな、人間は。

授業では、相変わらず英語がわからないことが結構ある。
Entrepreneurial Managementの授業では、ビデオでドキュメントを観て、
それについてディスカッションをした。内容がわからないので、何も発言できない。
これはアメリカの話で、ゴールドマンサックスを辞めた人が事業を起こし、
一時はクリントン大統領と会談をもったりするなど、華々しい時間を
過ごすことに なるが、結局経済の不況の波にのまれてしまうまでの話だ。
生のアメリカ英語で話が進むのだが、早いし、スラング混じり、全く分からない。
アメリカのビジネススクールでは、毎日こんな状況でディスカッションが行われて
いるのかと思うと、さぞや授業についていくのが大変だろうと思う。
不幸なことに、この教授は、発言をしないと本当にクラスパーティシペーションで
0点を付ける らしいので、何でもいいから発言をしなければならない。

一方、Marketing Fundamentalsの授業では、手を挙げているのだが、
指されない。日本人が手を挙げるなんて珍しいだろうから、
すぐに指してくれるのだろうかと思ったが、なかなか指してくれない。
でも何度もしゃべっている他の学生は指している。
自分はソニーの話(本で読んで得た知識)をしようと思ったのだが…。
やがて授業の終りが近づくと、教授はSONY創業者盛田氏の言葉を
パワーポイントで 紹介し始めた。
その言葉の内容が、自分が言おうとしていたことと全く同じ事だった!
SONYは、消費者のニーズを満たす、という姿勢ではなく、こんなものが
あったらいいなと自分達が思ったものを創っていくという思想がある、
という内容だ。 ウォークマンとかアイボとか…。
まさかとは思うが、自分が日本人だからソニーについての発言をすると思い、
教授は自分を避けたのだろうか?
そのパワポが出た時、他の学生が、
「ウォークマンがそうした思想から産み出されたのよね」と言っていた。
あーくそ!俺が言おうとしていたことなのに!

悔しかったなあ。思ったことがすぐに出てこない英語では、一回の挙手が
とても大切である。そうならないように、日頃から発言をする癖をつけて、
それを習慣にするしかないのだろう。

自分が望みに望んでいた舞台、そしていざその舞台に立ってみると、
何でこんなにたくさん宿題があるんだよー…と不満を漏らす自分。
留学へ向けてがむしゃらに取り組んでいた頃の初心を取り戻すため、
受験時代に朝よく耳にした朝ドラ「ちりとてちん」のオープニングテーマを
今日も聴くのだった。

2008年11月26日水曜日

第1ターム始まる

ついに第1タームが始まった。
つまり、やっとMBAっぽい授業が始まったわけだ。

第一タームの科目は以下。

Organizational Behavior
Information Systems
Financial Accounting
Quantitative Analysis for Business
Marketing Fundamentals
Entrepreneurial Management
Managerial Economics: Markets and Concepts

毎日9:00~13:50まで、3コマ授業があり、その後14:00~15;00までの
最低1時間はグループワークをしなければならないことになっている。

授業はやはりレクチャー形式ではなく、学生参加型が主流である。
なので、クラスでの発言が授業での評価項目の中で大きな割合を占める。

初日、思い切っていきなり最初のレクチャーであるFinancial Accountingの
授業で質問をしてみた。前職のリスク管理の観点から、重要であると思われる
ことを質問した。(周りの学生がどう受け止めたかはわからないが。)
Fiancial Accountingの授業は、学生は比較的静かである。
まだ基本知識を詰め込む段階だからだと思う。

その次のInformation Systemsの授業では、教授にいきなり指された。
自分は最後列の一番端っこという、高校であればベストポジションに
座っていた。教室に着いたらそこしか空いていなかったのだ。
(ターム終了までは、この席に固定されるらしい!)
だがビジネススクールは、どこに行っても教授の目が行き届く。
だから逃げられない。
大した質問ではないのだが、これは焦った。何とか回答したのだが、
自分が意図していることとは別のことと捉えられてしまった。

我ながらとても消極的な姿勢だが、初日は黙っていようと決めていたので、
初日は意外な結果だった。

2日目は、ビジネススクールでは定番の教授法であるケーススタディが、
Entrepreneurial Managementの授業で行われた。
これはもうそこら中の学生が手を挙げて、俺が俺がという勢いで発言をする。
教授もとても活発で教室中を駆け回る。
こういう場でこそバッチリ目立てるようにならないといけないんだよなあ、と思い、
手を挙げて発言をしようとしたのだが、他の学生に先に言われてしまった!
用意していた発言内容を先に言われてしまうと、次に何を発言するか、
日本語のような自由が利かないので、かなり困る…。

毎日の予習もハードになってきた。深夜までひたすら英語を読み続けなければ
ならない。 1日50ページの英語を読まなければならないこともある。
ハーバードビジネススクールのケースを読んでいる時は、
ああMBAに来たんだなあ、 という感動に一瞬だけ浸ったのだが、
あくまで一瞬だった。 何なんだよ、これ…という感情が既に大部分を占めている。

この予習を元に、グループワークをし、予習内容をより深いものにして、
授業に臨むわけだが、ここでも活発な議論が展開されて、7人という少人数で
あるにも 関わらず、自分が議論に入る隙があまりない。
ここだ、くらえ!と思った時も、英語が出てこなくて、悔しい思いをすることもある。
それでも、周りのみんなは肯いて、なるほど、いいポイントだ、
と言ってくれることもあるし、 難しそうな顔をして、言っていることが
よくわからないよ、 という表情をされることもある。 ただ、何とか自分の意見を、
そして自分の存在を、 このグループに組み込まなければ、
と思いで食らいつかねばならない。

自分のクラスは60人。間違いなく自分の英語力が一番下。
60人中60位の英語力。なに、それならば失うものはない。
底辺からのスタートだ。

2008年11月24日月曜日

演劇

LAUNCH最後のセッションは、演劇だった。

これは、ビジネス上での作法や、プレゼンテーション能力を
養うために行われるものである。

例えばシェークスピアの演劇の台本を、その内容に合わせて
如何に感情豊かに読むか。
円形に並んだ学生が、それぞれ自分の台詞をジェスチャーを
交えながら感情的に読み上げていく。

言葉が入ると全くプレゼンスを発揮できない自分だが、
演劇ならば万国共通…もしかしたらいけるかも!!
ということで、自分の番が周ってきた時は、相当大げさに
感情表現をした。
やった、周りの学生や指導員の舞台女優が爆笑している!
IEで初めて笑いをとった!

別の授業では、指導員の先生が叩く小太鼓(?)の音に合わせて、
学生はリズムよく動く、というタスクが与えられた。
ここでも自分は面白い動きをした。周りの学生とは逆方向に動いたりしてみた。
自分では客観的にわからないが、とにかく周りは大爆笑している。
指導員の先生も相当ウケていた。

「これは歌舞伎の動きを取り入れたものだ」と適当に説明した。

英語になると自分を発揮するのが相当難しい現状ではあるが、
演劇や体の動きであれば、万国共通だ。

何でもいい、今は自分の存在感をアピールすることが重要なのだ。

2008年11月21日金曜日

各国の文化を知る授業

IEには、WASというカテゴリーの授業がある。これは一般教養みたいなもので、各国の文化や、地球温暖化問題等に関する授業が行われるのだ。

経営学の各科目が始まる前に、ここ2週間はLAUNCHプログラムとこのWASで毎日ぎっしり埋まっている。

このWASには、日本の文化を知るための授業、そして中国の文化を知るための授業が組み込まれている。自分のクラスは日本の文化を知る授業が最初に行われた。

「侍」という言葉も出てくれば、「和」も出てくるし、「本音」「建前」の世界であり日本人が実際に何を考えているのかわからないように見えるのはそのためだといった説明、それにオタクやニートの話も出てきた。クラスメートの中からは、「標識に英語があまりなく、海外旅行者にやさしくない。」「リストラをなかなか断行出来ずに決断力がない。」という意見が出ていた。何にしても、世界中の学生が日本に興味を持ってくれていることは何だか嬉しかった。

片や今日、中国の文化についての授業があった。第二次世界大戦後、中国では内戦があった。その後内戦に勝利した中国共産党が 政治を司ったが、文化大革命や天安門事件などがあり、平時であるにも関わらず たくさんの死者が出た、といった解説がなされた。もちろん北京オリンピックの話も出たのだが、メイントピックはこうした歴史についてであった。

それぞれの国について学ぶ、という点では同じであるにも関わらず、随分と中国の時だけ暗い話題が多かった気がする。勿論別々の教授が教えるわけなので、授業内容も違うわけだが、あまりアジアに馴染みのない学生にとっては、学校で学んだことがそのまま印象として残ってしまうのではないかと思う。

2008年11月16日日曜日

韓国の受験戦争

時間割の都合で、土日、月と3連休となった。この3日間ネットワーキングを欠かしてはいけないと思い、土曜日にBar of the weekに参加。今回は嫁さんも一緒。

やはりスパニッシュタイムで、夜12時30分に会場に到着。学校が斡旋する場所なのだが、クラブ(こっちではディスコと呼ぶようだ)である。日本ではあまり行ったことのないクラブなのだが、こちらでは頻繁に足を運ぶことになりそうだ。やはりクラブなので、爆音で音がかかっており、ほとんど声が聞こえない。これではネットワーキングも何も出来ない気がするのだが…。2時くらいになって、満員になり始めた。これくらいにならないと盛り上がらない スパニッシュタイム。結局アップアップになって、4時前に帰ってきた。

そんな過ごし方をしたので、当然起きるのは午後。だるーい感じが抜けないので、ソファに座り新聞をぼーっと眺めている。すると11月14日付のWall Street Journalに韓国の受験事情についての記事を見つけた。

大学受験の日、韓国では国を挙げて受験者をサポートするそうである。

・受験者が受験会場までスムーズに移動できるように、証券取引所や
 多くの企業は始業時間を1時間遅れの朝10時にする、
・受験会場の学校の受験者以外の学生は受験者に配慮し静粛にする。

一番驚いたのは、

・リスニングの時間は、国内便の飛行機は離着陸してはいけない、
 外国から来る飛行機は、上空10,000メートルでの旋回を要求される。

また、中には子供の受験の成功を願い、一晩中子供のためにお祈りを捧げるお寺でのセッションに参加するお母さんもいるらしい。一晩で3000回お辞儀をするらしい…。

IEの韓国人の同期によれば、韓国のMBA受験生は大体がGMATで700以上、数学はほぼ確実に51点をマークしているらしい。彼らの受験にかける思いを考えれば、当然の結果なのかもしれない。

ところで、韓国で最も有名な企業であるサムソンは、カードのマイクロチップを埋め込まれ、従業員の行動は常に監視されているらしい。トイレに何分行っていたかまで把握されるらしいのだ!激しい受験戦争の果てに待っている世界がこれでは、優秀な人材はみんな 海外に流れて行ってしまうでしょうな…。

2008年11月15日土曜日

Business Week The Best International B-Schools of 2008

これまでFinancial TimesやThe Economist等の欧州系の主要雑誌のランキングでは存在感を示していたIE Business Schoolだが、米国での知名度はあまりないという風に言われていた。これまでBusiness WeekのInternational Ranking(Non-US)Rankingではランク外だった。

しかし驚いたことにこの度発表されたBusiness Week The Best International B-Schools of 2008では突然2位にランクインをした。これを受けてAssociate Deanは学生向けに喜びのメールを発信していた。米国で最もメジャーな雑誌でこれだけのランクに位置づけられるのは大変喜ばしい、今後もこれに甘んじることなくプログラムをより良いものにしていくとのこと。どうやらこれまでBusiness WeekはIE Business Schoolにランキング作成のための調査を行っていなかったらしく、今回から調査を開始したところ、いきなり2位にランクインされたとのことである。

しかも、General Management、Analysis、Teaching Quality、Careersの全ての項目でA+と最高評価になっている。

しかし、これまで調査してなかったって一体何なの…。

ランキングには賛否両論あるが、実際問題ビジネススクールにとっては大変重要な問題だと思うのだが。

2008年11月14日金曜日

入学1週目

入学式を終えた直後から、ハードな毎日が始まった。といってもまだアカデミックな科目の授業が始まったわけではない。

Accelerateプログラムの一環として、LAUNCHというプログラムが今年より実施されており、朝の9時から夜の9~10時までぎっしりと授業やセミナーが組み込まれている。

LAUNCHというのは、

Leadership
Awareness
Understanding
Networking
Communications
Humanities

の頭文字を取ったものであり、これらの各語が示す通り、まずはPersonalレベルでソフトスキルを向上させることが目的となっている。これ以降International MBAコースの中で、Organizational、Globalという
レベルでソフトスキルの向上が図られていくことになるのだ。

このLAUNCHでは、世界各地域の文化を勉強したり、これからのキャリアを考えるべくコンサルティング・ファイナンス・マーケティング等分野ごとのキャリアマネジメントセミナーが催されたり、チームでバスケットボールをしたり、なんとチームでシェイクスピアの演劇をしたりするのだ。

実際にバスケットボールをした。

理論的には当たり前だろそんなこと、ということを実際のチームワークの中では実践することができていないことが浮き彫りになった。(同期が見ているので、詳しい内容は書くことができないが)ここまで来てバスケかよ、と思ったのだが、意外に気付かされることがあったのだ。

どうでもいいのだが、MBAの学生はあまり運動神経が良くなさそうである。少なくとも自分のクラスに集まった学生はそのように見えた。自分も相当運動神経が悪いのだが、他の学生も結構動きが鈍い。南米人や欧州人はサッカーのイメージがあるのですごく運動神経がよいものと思っていたのだが、完全な偏見だった。男性でも中学校の女子バスケみたいな両手シュートをしている人が結構いる。女子はまるで手毬をついているようだ。

国際経験豊富、起業・グローバル企業勤務などのバックグランドを持つ世界中から集まったビジネスエリート達。彼らのバスケットボールの戦略は理論的に正解なのかもしれない。

しかし…体がついていかない!

2008年11月11日火曜日

入学式

2008年11月10日。
今日はIE Business School International MBAコースの入学式。

学校からバスに乗りマドリッドを離れ、入学式会場のあるセゴビヤに向かう。IE Business Schoolは何と大学を買収し、その大学は現在IE Universityと名前を変え、セゴビヤにキャンパスを構えているのである。そしてそのセゴビヤキャンパスにある講堂で入学式が行われるのだ。

いよいよ入学式が始まった。DeanやAssociate Deanやらの祝辞が続く。

その後は、Student Officeという課外活動を支援する組織の一番偉い人から祝辞があった。彼女は学生IE Business Schoolで得られる財産の中で、有能な経営者になるための知識の習得もさることながら、特にNetWorkを大事にしなさい、と何度も訴えていた。昨日は何人の人と知り合った、今日は何人の人と知り合った、ということを毎日考えなさいと。こうしたことが将来的に自分達のビジネスの発展に繋がっていくとのことだ。

次は、アドミッションの人からの祝辞。今年の出願者は20%増だそうだ。対してInternational MBA Class of 2009の学生数は400人程度。Englishコースは昨年の280人に比べ、若干増の300人弱なのであまり変わらない。Spanishコースの学生が昨年は180人程度らしいので、こちらの学生数が大幅に削減されたのだろう。

元々国際経験など一切ない。それでいて特に英語が得意なわけでもない。新卒で会社に入社後、遊びたい盛りの時も英語の勉強に休日を費やした。会社の同期からは付き合いの悪いやつだといつも罵られた。仕事に幾度となく潰されそうになった。何度も諦めそうになった。実にMBAに合格するための勉強に、約3年の時間を費やした。

全ては今日この日、この舞台に立つためだったのだと…そう思うと溢れる涙を抑えきれなかった…

という状況を想像していたのだが、実際は特に感慨深いものはなかった。喉元過ぎれば何とかで、こんなもんなのだろう。それに、これからまた、逃げ出したくなるような様々な課題、そして夜通し行われるNetWorkingに精を出さねばならないのだから。

何にしても、MBA留学 In Spainの本編がやっと始まったのだ。

2008年11月10日月曜日

Pre-Program

リーズ大学でPre‐MBAコースを受講した自分だが、
IE Business SchoolでもPre‐Programを受講した。

既にオリエンテーションのことを書いたので話が前後してしまうが、
このPre‐ProgramはFinancial AccountingとQuantitative Methodsの
2科目で構成されており、オリエンテーション前に約1週間続く。
1セッション80分で、全部で20セッションあるから結構濃密である。

Financial Accountingは財務諸表(B/S、P/L、キャッシュフロー計算書)の
基本知識、そして基礎的な仕訳からどのように財務諸表が作られるのかを
レクチャー、ケーススタディを通して学ぶものである。
意外にも、こうした知識がないままMBAに入学をする学生が多く驚いた。
ほとんどの学生がマネジメント経験があるというが、財務諸表を知らないで
どうやってマネジメントをしてきたんだろう。マネジメントにも色々あるのだろう。
教授は、Financial Accountingを学ぶ目的はいくつかあるものの、
最大の目的は、財務諸表に書いてあることに騙されないためである、
と言っていた。
財務諸表に騙されず、損失を最小限に抑えることが、自分の仕事であったから、
これには思わず笑ってしまった。

Quantitative Methodsは、数学の確率・統計であるを学ぶものである。
自分は学部時代経済学部に所属していたが、その時に学んだ統計学と
ほぼ同じ内容だったと思う。正規分布、95%信頼区間、t分布…授業が
進むにつれいろいろ思い出してきた。
(学生時代とえいえば、統計学のテストで、周りは皆関数電卓を使っていたのに、
自分だけ普通の電卓で何桁にも渡る数字を計算していたことを思い出した。)
この授業では例えば、ホテルの宿泊客の中で、ホテルが提供する食事を
アレルギーが理由で食べることが出来ない客が現れる確率はどれくらいか?
みたいなことを過去のデータから予測するためのツールを学ぶのである。
(そういう例題を解いた。)
実際にマーケティングでこうしたツールを使うためには、状況に応じた
必要サンプル数を算出するなどもっと難解なプロセスを踏むらしいが。

自分は職歴の割に定量分析にはめっぽう弱いのだが、それでも定量的な
アプローチでビジネスを分析することは好きである。
ただこれまで様々なMBA留学の体験談を読むと、日本人は定量的な分野で
グループワークや授業に貢献をするのが常のようであり、それが出来ない
自分ははたしてどのような点で貢献できるのかが不安である。

と不安を抱えたまま、いよいよ明日は入学式を迎える。

2008年11月7日金曜日

オリエンテーション二日目

結局昨夜は飲み会が夜中まで続き、家に帰ってきたのは3時30分。
その他の学校のメンバーは、まだ飲み続けていた。

おかげで、次の日に起きることができず、
初めてのグループワークをすることになる授業をいきなりさぼって
しまうことになってしまった!
これは、Case Study workshopといって、IEのメインの教育法である
Case Studyにどのように取り組むかを学ぶためのクラスである。
自分としてはこれは重要だろうと思っていた授業なので、
ものすごい後悔が残ってしまった。
ただ、これから嫌というほどCase Studyをやるわけなので、
その経験を通して、どのように取り組むべきかがわかってくるだろう。

クラスメートにきいたところ、
個人での研究→グループでのディスカッション→クラスでのディスカッション
という3段階を経ることによって、問題をより深く分析し、より説得力
のある解決策を見出していく、ということを狙いとしているとのことだ。

これはおそらくどこのビジネススクールでも当てはまることなのだろうが。

午後は、Action Learningという授業があって、これまたグループで
何らかの作業をして、そこから何がわかって、どんなことを改善すべきか、
ということを学ぶものだった。
今日は2つの課題があった。
一つは、IEの広告を作ること、もう一つは、ストローとセロテープを使って卵を
落としても割れないようにするための装置を作ることであった。

自分のグループは計7名。フランス、イタリア、カナダ、メキシコ、ブラジル、
そしてもう一人は大変失礼なことなのだが、英語で言われてもわからない国の
出身者である。後でそっと調べておかねばならない。
みんな俺が俺がと言わんばかりにマシンガントークが始まる。
中には何を言っているのかわからない発言もあり、割って入るのが大変だ。
結局、グループでの作業はなかなかうまくいかなくて、両方の課題において、
一人で作った方が余程ましであろうという作品が、出来あがった。

これがグループワークの難しさだろう。

この授業で特に教授が強調していたのは、グループワークにおいて重要な
ことの一つは、グループメンバーの言うことにきちんと耳を傾けるという姿勢、
Respectとする姿勢だということだった。なるほど、と思った。
時間のプレッシャーがある中では、このことはとかく忘れがちなことだ。
盲目的になっていた点を、ブスリと刺されたことで目が覚めた思いであった。

ただ自分としては現状、俺が俺がという姿勢を貫くことができない。
というのも、授業でのクラスメートの発言を聴き取ることがとても難しいからだ。
状況がわからない中で、発言をすることは難しい。
ビジネススクールで日本人が陥る典型的な問題に、
やっぱり自分も陥ってしまった。

これを如何に打開するか、ここからが試練の時だ。

2008年11月6日木曜日

オリエンテーション始まる

このブログを3か月前から書いているが、とうとうオリエンテーションが始まった。正式な入学式は11月10日だが、今日から3日間濃密なオリエンテーションが始まったのだ。

早速今回もやらかした。

学校に行くとみんなスーツだった。自分はパーカーにジーンズ。は…謀られた…!!吉良上野介に意地悪をされた、浅野内匠頭の気分である。だが自分には片岡源五右衛門がいるわけではない、一度自宅に帰る必要があった。

後から同期にきくと、スケジュールにスーツ着用と書いてあるという。確かにbusiness attireと書いてある!自分の不注意だ…。吉良上野介のせいではなかった…。

写真を撮った後は、IE Business School International MBAについての説明、そしてマドリッドでの生活についての説明があった。

Associate Dean(たぶんIMBAチームで2番目に偉い人)から、

「IEのIMBAは同じカリキュラムを提供することは二度とない。毎年カリキュラムをimproveしている。ただ今年は大幅にカリキュラムを変更した。主な変更点としては、Interparsonal Skills(コミュニケーション力やチームワーク)を養うためのプログラム、Accelerate Programを組み込んだ点だ」

という説明があった。

通常の授業とは別に、このInterpersonal Skillsを伸ばすためにクラスを設け、クラスごとにNetWorking等の様々なプログラムをこなすのである。実際Interparsonal Skillsに関連しているのかわからないが、
この日はいきなりEthicの授業が2時間もあった。

自分にとってMBAを志望した最大の目的は、MBAを通して、Interpersonal Skillsという普遍的な能力を高めることにあるので、こうしたプログラムを提供するIEの方向性と自分の趣向はマッチしている。

こうした能力は、天性のものであり、後から身に付くものではない、という意見が結構多い気がするのだが、こうした能力を後天的に習得しようとする姿勢が自分としては好きなのだ。むしろこうした能力を努力によって得ることができなければ、リーダーを育てるということ自体そもそも無理なわけであって、ビジネススクールって何なの?ということになりかねないと思う。

ところでオリエンテーション初日はまだ終わりではない。この後、夜10時から12時までWelcome Cocktailというのがある。こんな夜遅くから始まるイベントを、学校が率先してやっているのだ。こうしたところはやっぱりラテン系なのだ…。眠い…。

2008年11月4日火曜日

スペイン国内旅行 ~Balcerona~

バレンシアを後にした我々は、スペイン第二の都市、バルセロナに向かった。大学の時に卒業旅行で行ったことがあるので、実に5年ぶりである。

さすがにバルセロナはバレンシアと違い大きい。街の至る所に英語の表記があり、外国のブランド店も軒を連ねている。パリやロンドンと似た国際都市である。店の店員も、一部タクシーの運転手も英語をしゃべることができる。自分はミーハーなので、マドリッドのようなスペインスペインした都市よりも、バルセロナのようなインターナショナルな都市が好きであった。

観光名所もたくさんある。サグラダファミリア、グエル公園、グラシア通りのガウディの建築物、

ガウディの建築物

バルセロナ最大規模の市場

地中海に面したバルセロネータ、ランブラス通り…。特に自分がいいなと思ったのは、海である。海辺はとても明るく、真っ青な空であった。そしてさんさんとした太陽。地中海にいつでも入ることができるこの街を羨ましく思った。日本で言えば、横浜みたいなものだろう。


地中海に面したバルセロナの海岸

こうした観光客を意識してか、5年前と比べインフラも随分整っている。地下鉄はとても綺麗であった。マドリッド地下鉄と違い、車両の幅が広い。しかも案内はカタルーニャ語、スペイン語、英語の3つで表記されている。


バルセロナの地下鉄

もちろん食も多彩だ。外国料理屋がたくさんあった。外国人でも入りやすいようなカフェや、行列ができるほどのバルもあった。とはいえ、やはりスペイン料理は相変わらず塩っ辛い。この行列ができるバルでは、最初の2、3品目までは美味しく食べられたのだが、それ以降はちょっときつかった…。


行列ができるバル in バルセロナ

結局バルセロナは楽しかったのだが、いまいちどこの国に自分がいるのかがわからくなる街であった。

マドリッドに着くと、なぜか落ち着いてしまった。不思議と自分の中に、マドリッドが宿っているのではないか??と思った。

このスペインスペインした街、マドリッド。

…俺のマドリッド!!