2009年2月28日土曜日

アンフェアなのは誰だ

先日Information Systems Managementの教授の成績評価方法について疑問があることをブログに書いたが、この問題は自分の知らないところでクラスの中でも大きく発展していた。

昨日この授業の成績がオンラインで発表された。自分の成績はC+、つまりBottom5%の最低の成績である。クラスパーティシペーションの評価があれほど極端に低ければもう仕方がない。この成績に対しクラスメートの何人からかAssociate Deanに直接の抗議が行ったようであり、Associate Deanがこの教授が担当をしていた2クラスのみに対し、「ある科目の中には非公式の成績が発表されているものもあるが、これは公式の成績ではないので、公式の成績が発表されるまで待ちなさい。」という旨のメールを発信していた。科目を特定していないが、これはInformation Systems Managementのものである。

クラスのみんなの論点はやはりクラスパーティシペーションの評価の仕方がアンフェアなのではないか、ということである。評価が低くて抗議をするものがいるのだが、反対に予想外に評価が良くて戸惑っている学生もいた。クラスには学級委員が2人おり、彼らが代表として問題解決に向け動いてくれているのだが、如何せんこの教授のその後の対応が全く誠意がなく、むしろ人の気持ちを逆なでするようなことを言うので、これが火に油を注いでいる状況である。

授業における発言の質というものは、全て教授にかかっている、と言われてしまえばそれまでだ。成績評価権限は教授にある。しかし、クラスメートも皆各国から選ばれてきた者達で、彼らの判断基準がずれているとはとても思えない。

IEはビジネススクールの中でも比較的新しいスクールであり、いい意味で柔軟にこうした事態を収拾していくのだろうか。あるいは杓子定規な収拾方法が採られるのか、みんなが注目している。

一方、個人的な問題として、いきなりC+を取ってしまったため大分焦っている。

2009年2月27日金曜日

第2ターム始まる

衝撃の食中毒ウィークエンドが終わると、容赦なく第2タームが始まった。第2タームの科目は以下。

①Marketing Fundamentals (第1タームからの続き)
②Entrepreneurial Management (第1タームからの続き)
③Strategic Management
④Operations Management
⑤Financial Management
⑥Cost Accounting
⑦Managerial Economics:Policymaking & The global context

Strategic ManagementはMBAで是非きちんと勉強したかった科目である。今のところ教授はなかなか良さそうな感じである。University of ChicagoでEconomicsのPh.Dを取った教授なのだが、就職する時に仕事がなくて、Strategyを教えることになったため、現在もStrategyを教えているらしい。この科目はバリバリのケースベースで授業が構成されており、全てのケースがハーバードである。クラスパーティシペーションを大いに求めると言っていたため、これはしっかりやらなければなるまい。

まだグループワークが本格稼働していないが、果たして新しいグループはどんなグループなのやら。

2009年2月25日水曜日

二度目の食中毒

欧州に渡って、半年以上経った。だが、まだ半年だ。それなのに食中毒にまた襲われた。

前回はイタリアローマでの生卵が原因だった。今回はおそらく、コーラではないかと思う。なぜコーラかというと、自分とちょうどその時日本からマドリッドに遊びに来てくれた友達の二人が体調を崩したのだが、二人が共通で食したものがコーラだったのだ。ケバブ屋で飲んだコーラだったのだが、そういえばどうも炭酸が抜けていて新鮮さが欠けていたような気がする。

そのケバブ屋で食事をした後、マドリッドから30分行けるスペインの古都トレドに観光に出かけたのだが、トレドでは終始青い顔をしていた。初めは我慢していればその内治るかと思ったが、甘かった。どんどん苦しくなってきてついに名所であるカテドラル周辺の工事現場で1回目の嘔吐。自分がこんな状況なので、仕方なくトレドの夕陽を諦めてマドリッドに帰ることにした。

その途中、トレド駅で、2回嘔吐した。悪寒がして仕方がない。

マドリッドまでの電車は寝込んでしまったので大丈夫だった。でも、マドリッドのアトーチャ駅で下車してからは悲惨だった。友達とうちの嫁の言葉に何も答えられない。気持悪すぎてむしろ何も話しかけてほしくなかった。タクシーで帰ろうとしたが、不幸にもタクシーは長蛇の列だった。一体自分の行いのどんなところが悪かったのだろう、と思った。

何とかタクシーに乗ったのだが、タクシーの前の車がちんたらやっている。ここぞとばかりにちんたらやっている。タクシーの運転手は自分の表情を常に気にしていた。当然だ。ここで吐かれたら商売にならない。でもついに限界が来た。「降りる」と一言いい、ドアを開けた。ドアは路肩に駐車している車にガツッと当たった。もうそんなこと知るか。すかさず運転手が「待て、車を前に出すから!」と言った。車から出たらすぐに開放した。出るものは何もなかった。でもどうしようもない力が働いてどうにもこうにも嘔吐を止められない。死ぬかと思った。「うふゥー…」と情けない声が自然と出た。どこかの国の財務大臣みたいだった。

この日の夜に予定していた学校のブラジルクラブ主催のサンバパーティーももちろん中止、次の日に予定していたバルセロナ行きももちろん中止。

大好きなコカコーラが今は怖くて仕方がない。

2009年2月15日日曜日

第1ターム終了

第1タームが終了した。MBAの授業とはどんなものなんだろう?という大変新鮮な気持ちで臨んだ第1ターム。欧州MBAということで、ほぼ毎日必ず1日3セッションの授業があり、授業、グループワーク、昼寝、自宅学習のサイクルが延々と続いた。土日も少なくともどちらか一日は予習に全てを使うことになった。それでも、次第にこの生活パターンにも慣れていった。人間とは、適応する動物である、ということはやはり正解なのかもしれない。

日本は未曾有の大不況であると聞いている。もちろん欧州も不況である。こうした経済に大嵐が吹き荒れている中、自分はその現場を離れ、勉強に打ち込むことが出来る環境にある。一方、こうした経済情勢下、現場に身を置かないことはむしろ自分自身を鍛える機会を失うことである、という考えもあるかもしれない。しかし、やはり客観的な視点に立って、世の中のこと、自分のことを考えられる今という時間は自分にとっては大変大切なものであると考えている。

さて、この第1タームに学習をした科目について、振り返ってみることにする。

①Financial Accounting

これは会計、財務分析の基本的な知識を習得するものである。会計については、各勘定科目について学習をしながら、仕訳から始まり、簡単な財務諸表を作るところまでやる。また、ROE、ROI、ESP、自己資本比率等の指標、リース、ボンド、減価償却、在庫計上における複数の会計処理方法…等々を用い、どのように企業の財務状況を分析するか、についても学習する。有名なエンロンやWorld Comの不正会計問題などもこの過程で採りあげられた。自分の業務の一つは財務分析であったが、それでも会計の専門家ではないので、体系的にもう一度学習できたことは有意義であったと思う。ただ、授業は教科書に書いてあることをなぞっただけだったので、ちょっと退屈だった。

②Organizational Behavior

組織における様々な局面において、経営者、もしくは管理職として、どのような行動を採ることが望ましいのか、各国の文化的背景、人間の行動パターン等と共に学習するもの。例えば、世界企業であれば、世界各国に現地法人があるわけだが、現地社員をどのように扱うことが望ましいのか、等々。授業では何度か、学生同士マネージャー側と部下側に分かれて互いの意見を言い合うシミュレーションを行う機会があった。教授としては、理解のきっかけになれば、と思って行ったらしいのだが、如何せん時間が5分くらいしかなく、果たしてどれほどの効果があったのかは疑問である。だが、教授自体は感じのいい人だったので、クラスの評価はまあまあだったのではないか。

③Information Systems Mangement

IT(Information Technology)ではなく、IS(Information Systems)。この違いについてだが、ITとはsoftware、hardware、database、telecommunicationで構成されるものだが、ISはこれに加え、process、people、ethic、legalが含まれる。つまり、最も大きなポイントはそこに人が関わるということだ。この授業は”IT doesn't matter”というハーバードビジネスレビューの論文で始まった。ものすごくかいつまんでいうと、多くの企業が必要もないIT投資を行っており、逆に企業のパフォーマンスを下げている。よってITを如何に上手くマネージするかが重要である、ということが述べられている。これは確かにマネージメントにとっては非常に重要な視点であり、同時に大変興味深いものであると感じた。だがこの授業最大の問題は教授である。クラスの多くの学生がこの教授のやり方が好きではなく、期末の教授評価では相当低い評価をしていた。またこの教授の成績の付け方にも大きな疑問が投げかけられている。この授業は100点満点の内、パーティシペーションが30点を占める。自分はここで1点の評価を付けられた。1点ということは実質何もしていないことと一緒ではないか。これには抗議をした。実際自分は散発的ではありながら発言をしていた。だが最終的に点数は5点にしかならなかった。驚いたことに、他にも2点を付けられた学生もいれば、0点を付けられた学生もいる。また、おそらく一度しか発言をしていない学生が14点もらっていたり、bullshit発言連発で有名な学生が最高点をマークしていたりして、クラスは現在騒然としている状況。ラーニングレポートでも「好きなように書きなさい。文章のrichnessが評価基準だ」という曖昧ぶりで、richnessを学生が各々の解釈をしてしまった結果、これまた多くの学生に大きな不満を残している。最悪なのは、我々のグループのプレゼンの評価で、この教授は「タイムマネージメントが出来ていない」とコメントしてきた。しかし実際はプレゼンの最中にこの教授が口を挟んできたために、そのせいで時間内に終わることが出来なかったのである。これにはプレゼンテーターの一人であったフランス人のグループメートが激怒した。最後の最後で質の低い教授に嫌な気持ちにさせられた授業ではあったが、この科目自体はやはり大切なものだと思うので、今後意識していきたいと思う。

④Marketing Fundamentals

Marketingの基本である。3c、SWOT、Segmentation、Targetting、Positioning...所謂マーケティングプロセスの各段階について学習した。この授業は第2タームも継続するので、まだ完了していない。この授業を通して、MarketingというのはArtだな、ということと、正解がある方がおかしいのだろうということを強く感じた。ビジネススクールで学ぶフレームワークはそのまま使えるものなんてほとんどないだろうと思う。一つのマーケティングのフレームワークをとってみても、様々な解釈がある。実際第1タームでは中間試験が行われたが、これはオニツカタイガーのイギリスにおけるマーケティング活動を分析するものだった。オニツカタイガーはイギリスで自動販売機で靴を売っているらしいのだが、この主目的は何か?というのが設問1であった。ブランドイメージの拡大、販路の拡大…いろいろな答えがどうやら出たらしい。教授は正解はない、と言っていた。回答の一貫性如何で評価が変わると。この教授は、レアル・マドリッドのバスケットボールチームのマーケティングマネージャーという経歴があり、実務経験もある。そのためか、現実離れした見解というのは見られなかった気がする。(聴き取りが出来てないだけかも)

⑤Entrepreneurial Management

これも第2タームまで続く科目。IE Business Schoolが最も強いと分野と言われるアントレの授業である。これまでのところ、いかに投資家から金を集めることのできるビジネスプランを作るか、というところに集中している。全くゼロからの起業であって、既存企業の中で行われる所謂コーポレートベンチャーについてはまだ何も授業では行われていない。現状の段階で、学生からは、オリジナリティ溢れるアイデアが飛び出すということはなく、既に存在しているビジネスをスペインでやるとか、日本や韓国ではすでに当たり前になっている技術をスペインに持ち込むとか、アイデアの組み合わせということに留まっている。だがこの授業は段階的にビジネスプランに制約を付していくことになっているようであり、これからはキャッシュフローマネージメント、資金調達の面について考えねばならないらしい。つまりより大胆なアイデアを出しにくくなっていくわけである。自分としては、ファイナンスを無視したビジネスプランというものが信じられなかった。ただアイデアを出し、プレゼンをする様は、まるで幼稚園のようであった。また、人々の購買意欲を促進するためだけのとあるビジネスプランについて、何の疑問もなく授業が進んでいったことにもがっかりした。「このビジネスが人々の生活に本当に役立つものなのだろうか」という視点が論じられることはなかったのだ。それがなければやっぱりビジネスは持続できないのではなかろか、それって一番大切なことなんじゃないか、という気持ちをやはり捨てきれない自分がいる。IEの掲げる「Entrepreneurship」とは何なんだろうか、もう少し時間をかけて探ってみようと思う。この授業の教授はまだ若く、ガリガリやるアグレッシブな姿勢はいいのだが、学生の発言の質を重視というよりは、回数を重視する傾向にあるようだ。

⑥Managerial Economics

マクロ経済学、ミクロ経済学の初歩。マクロ経済は経済指標の読み方、その長所、短所について分析をした。リーダー、マネージャーとして外部環境をある程度分析出来る能力は重要である。その点でこうした経済指標の意味するところをきちんと論じ合うということは良いことだと思う。ミクロ経済は、競争的独占市場までの勉強した。ミクロ経済の理論は大学時代、やたらと数学を使った記憶があるのだが、MBAコースであるためなのか、難しい数式を一切使わず、概念を教えるということに焦点を絞っていたようである。この授業の教授は、JPモルガンのエコノミストであり、Economist誌の論者でもある。学生からの評判も非常に良い。確かに教え方も丁寧でありわかりやすい。知らなかったのだが、IEは経済学の分野で評価が高いらしい。すべての分野でこうした教授がいてくれたらなあ、と思わずにいられない。

⑦Quantitative Analysis for Business

定量分析である。Execlを使って、例えば一定の制約条件の中での製造業における最適生産量を計算したり、過去の統計データを使用して将来の売上を分析したりする。数学は苦手であるが、こういうアプローチは結構好きである。グループワークで宿題を提出する機会が結構あったのだが、グループメートのルノーのエンジンのエンジニアであったフランス人がいつもちょいちょいと解いてくれるので、相当助かった。感謝。この授業の教授は一見ぶっきらぼうなのだが、笑顔がとても素敵であり、学生からは好かれていた。成績評価についても、例えば中間試験で点数の悪かった学生には、日々の宿題の結果を皆の前でプレゼンテーションする機会を与え、晩回のチャンスを与えていた。

総じて感じたことは、どういった視点でこれらの授業に向き合うのか、ということが大変重要であるということであった。自分の場合は、MBAである以上、リーダー、マネージャーとしての視点に立つことを心がけたかった。漠然とした話だが、例えばISの授業のグループワークで、ここで決断したことが最終的に経営全体にどういう影響を与えるのか、ということを考えることが重要ではないかと訴えたことがある。1セールスマンという視点が抜けきっていないグループメンバーもいたのだ。それでも「おい、これはISの授業だぞ」と返されてしまったことがあった。

ビジネススクールで何を学ぶかは、本当に自分次第だと思う。

密度の濃い第1タームだった。第2タームも気の済むまでやろうと思う。

2009年2月7日土曜日

グループワークでの葛藤

グループワークというのはMBAの醍醐味の一つであり、ここにこそMBAに来た意味があると言えるのかもしれない。

国籍が違う、母語が違う、育ってきた文化が違う、それに伴い考え方も全然違う…こうしたメンバーで共通の課題を、上下関係なく、また利害関係なく(各部署の利益を考えるということもない)、こなしていくということは、おそらくビジネススクール卒業後はないのではないかと思う。

ただ、それゆえにみんな言いたい事を主張する。基本的にみんな前に出たがる。学校の中には誰も率先して課題をこなそうとしないグループもあるそうである。そうしたグループも大変である。まずは動機付けというところから開始しなければならない。だが自分のグループでは正反対の状況が起こっており、これが自分を余計にいらだたせる。

どういうことかというと、自分がグループに貢献する機会が極めて少ないということなのである。全く役に立っていない状況…これほど苦しいことはない。もちろん課題が難しすぎて自分では手も足も出ない、ということではない。貢献する機会を他のメンバーが先んじて取り合い、最終的に自分の役割は一切なくなってしまうということなのだ。他のメンバーが回りに気を配り、「じゃあお前はこれをやってくれないか?」という効率的なグループであれば問題はない。だが半ば弱肉強食の世界になってしまっている。だがこれすらも、MBAに来た大きな意味なのではないかと思うようになった。将来的に、ガンガン自分の活躍場所を取っていくような、いや盗っていくような世界で働くことになればこんなことは当たり前なのだ。

正直言葉の壁が大きすぎて、グループミーティングの進捗状況がわからないような現状では、口を挟む隙がない。だが、周りのメンバーにとってみれば、「言葉も満足に喋ることが出来ないお前が悪いんだ」ということなのかもしれない。彼らも皆努力をして英語を身につけてきたわけだから、そんな彼にとってみたら自分の努力が足りないと思われても仕方がないのかもしれない。

それに自分の性格もまた状況をより複雑にしている。自分はたまに耳にする「日本人的な貢献の仕方」というのが大嫌いなのだ。パワポ資料作りとかグループレポートの構成を考えるとか。(ちなみに数学は大の苦手なので、多くの日本人学生が活躍の糧としているこの分野で活躍することは出来ない。)大きな声で質の高い発言をして自分の考えを主軸にグループの考えを纏め上げたり、重要なプレゼンにおいても数限られたスピーカーの位置づけでありたい。如何ともし難い言葉の壁や、どこかで一歩後ろに引いて全体像を静観しようとしてしまう自分の現状と、こうありたい自分像がかけ離れているのである。

きっとグループの役割分担決めの時に、効率的なグループ機能というものを考えて、自分の身の丈にあった役割を率先して担っていくという方が、望ましいのだと思う。それにそういうことをMBAでは学んでいくべきなのであろう。「俺は主役をやりたいんだ!それ以外はやらない!」ということは社会で通る筈がない。ずば抜けた天才だけはそうしたことを許されるのかもしれないが、自分は並みの人間である。

ところが、最近グループメンバーにも変化が見られてきて、彼らは自分を気遣うようになってきてくれた。ある日、その週のリーダーであったフランス人がとても嬉しいことを言ってくれた。彼は日本で1年間働いていたため、このラテンカルチャーと日本カルチャーの違いを理解し、自分を気遣ってくれた。彼はグループの現状を理解していた。一部の人間だけが課題の大部分をこなし、残りの人間がうまく機能していないことを認識していたのだ。「俺はもっとお前を使いたい。お前の経験やファイナンスの知識をもっと有効にグループワークに活かしたいんだ。」以前彼にはアカウンティングの課題の時、与信管理において大変重要である回転期間分析について教えてあげたことがあった。その時は少しだけだけどグループのために何か出来た気がしたのだ。彼の言葉には救われた。

またもう一人のメンバーであるブラジル人は、最近は「おおごめん、お前の発言する番だ」といって発言機会を譲ってくれる。更に「会話でわからないことがあったら遠慮なく訊け。日本人はわからないこともわかったっていうって聞いたことがあるけど、俺はブラジル人だから気にしないよ。とにかく訊けよ。」と言ってくれる。他人が喋っている時に、上からかぶせるように喋りはじめるのはブラジルではあたり前のことであるということをOrganizational Behaviorの授業で勉強した。つまり彼は異文化を理解してくれようとしていたのだ。これには感動した。

このグループも確実に一歩一歩進歩しているのだな、ということを感じた。と同時に自分も成長しなくては、と思った。

自分もどこかで「どうせこんなこと知っているし、俺一人でやった方が上手く、しかも早く出来るよ」とタカをくくって、グループワークに対し自分から距離を置こうという姿勢があったのだと思う。

自分がどういう形で貢献することに納得するのかはまだわからない。しかしこのグループのためにならないことはするまいと思う。主役(自分の主観的な観点からだが)になれなくても、グループとして最大のパフォーマンスを残せるのであれば、その役割を進んで引き受けたい。 きちんとアクションを起こしたい。

こんなことは理屈で考えれば簡単にわかることなのだが、実際は簡単なことではなかった。何より、自分自身の気持ちが妨げになりうるのかもしれないということは、わからないことだった。

第一タームも間もなく終了するが、一部の科目ではこのグループは存続する。海の外ではどんなことが出来るのか、自分の役割をもっともっと探ってみようと思う。

2009年2月2日月曜日

アンパンマンのマーチ

なんのためにうまれて なにをしていきるのか
こたえられないなんて そんなのはいやだ

なにがきみのしあわせ なにをしてよろこぶ
わからないままおわる そんなのはいやだ

あまりに鋭い。