2009年3月29日日曜日

ケースとテクニカルノート

MBAといえばケースメソッドを利用した教授法が有名である。そしてIEを含め多くのビジネススクールが主にHarvard Business Schoolにて作成されたケースを使用している。IEでは、INSEAD、IMD、IVEYにて作成されたケースもたまに使用されることがある。また、ケースの他にも、基本的な理論が書かれているテクニカルノートというのがある。まあ教科書みたいなものである。

IEが他校と差別化を図っていることの一つとして、オンラインケース、オンラインテクニカルノートが挙げられるだろう。ビジュアルを駆使して学習者が理解しやすいように作成されている。長い時間PCの画面をみるのが嫌な学生のために、PDF形式のものも用意されている。

IEはOnlile MBAが有名だそうなので、こうしたケースやテクニカルノートはそこから発展したのだと思う。残念なのは、半分以上がスペイン語バージョンしかないことである。確かに英語のものは他校が優れたものをたくさん作っているので、それを買った方が効率的なのかもしれない。ただ自分個人としては、IEにせっかく来ている以上、IEが独自の教材を使用して勉強したいと思っている。

2009年3月28日土曜日

ファミコン金曜日

金曜日の夜だというのに、おたくっぽい夜を過ごした。

学校のアメリカ人の学生2人が自分の家にファミコンをやりに来たのだ。今嫁さんが自分の妹と一緒にフランス旅行中なので、今は自分は家に一人。なので日本食を作ることもなく、みんなで近くのピザハットでピザを買い、コーラを飲み、そして「スーパーマリオブラザーズ」から始めた。

このアメリカ人学生2人がスーパーマリオブラザーズの5-2をどうやってもクリアできない様を、彼らの経歴と照らし合わせると非常に面白かった。この内の一人はお父さんがHarvard、お姉さんがDukeのMBAを取得しているMBA一家、もう一人はGMATが760という超人的なスコアを持っている。そんな彼らがノコノコ(赤甲羅)に何度もぶつかったり、穴に落ちてしまう姿が滑稽で仕方なかった。彼らは「ぷよぷよ」もプレイしたのだが、ルールがわかった後も、なかなか連鎖を作れずに、一つ一つ消していくという様だった。しかしそんな彼らに負けてしまう自分も相当ぷよぷよが苦手である。

「Final Fight2」をプレイした後は、さすがにファミコンにも飽きてしまい、Ben&Jerryのアイスクリームを食べながら話をし、散会となった。

大学の時に友達の家に泊まりに行って過ごすような時間だった。

2009年3月22日日曜日

英語の多様性

MBAに留学する前は、英語は一つだと思っていた。でも実際は違った。

インド人の喋る英語は全くと言っていいほどわからない。これは多くのMBA学生が感じることだろう。

アメリカ人やイギリス人、それぞれの間でも英語が違う。自分のクラスにアメリカ人は4人いるが、やっぱりわかりやすい学生とそうでない学生がいる。また、イギリス英語とアメリカ英語も発音が違う。多くの日本人はアメリカ英語に慣れているのだと思う。クラスのある女性は、ロンドンから来ていて、とても綺麗なクイーンズイングリッシュを喋る。がしかし、それが綺麗なのかどうなのかは自分にはよくわからない。

ロンドンから来たもう一人の学生に話しかけてみた。「英語って一つじゃないんだね」。彼は興奮した様子で「全然一つじゃないよ!俺だってよく聴き取れない英語がある。」と言っていた。実際クラスではたくさんの種類の発音で英語が話されている。何人かの中南米人、スペイン人は下を巻いた感じで英語を話す。Youを「ジュー」と言う。フランス人は何となくだが、こもった感じで英語を話している気がする。韓国人は韓国語が混ざったような感じの英語だ。もちろん自分は堂々としたジャパニーズイングリッシュである。「アイ ハブ アン アポイントメント」。

それでも、出身国に関係なく、結構な数の学生は、アメリカの大学在籍、イギリスでの就業経験、お母さんがアメリカ人、お父さんがイギリス人等様々な理由があって、綺麗な英語を話す。これはIE Business Schoolに来る前には全く想像しなかったことであった。

このように、多様な発音の英語と綺麗な発音の英語が丁度よくミックスした環境のおかげで、自分は今後どんな国に行っても英語の発音に戸惑うことはないだろう。毎日様々な発音に慣らされていくからだ。これはIE Business Schoolに来た一つの利点であると言っていいだろう。

ただ、戸惑うことはないかもしれないが、聴きとれるかどうかは別なので、依然として英語力向上が激しく必要である状況に変わりはない。

2009年3月20日金曜日

交換留学

様々なビジネススクール同様に、IE Business Schoolにも、第4、5タームにかけて(約3か月)、交換留学出来る制度がある。交換留学先は、アメリカ、欧州、ラテンアメリカ、アジア(日本では慶應ビジネススクールが該当。)と多岐に渡る。

自分としてはアメリカに興味がある。ビジネススクールの本場といわれるアメリカの授業を体験し、欧州のビジネススクールとの比較をしてみたいのである。

だが自分は会社派遣で留学をしている身分であるために、留学してもいい学校に制約があるかどうかを会社に確認する必要がある。社費留学の場合、留学先に制限が設けられる場合が多い。例えば「欧米でTOP20にランクインしている学校のみ」など。交換留学先も制限があるかもしれない。特にIEのInternational MBAは13か月のプログラムであるため、その内の3か月間で交換留学先で過ごすとなれば、制約を設ける必要が出てくることは肯ける。

会社の回答は、「TOP20校のみ」ということであった。IEの今年の米国交換留学先でTOP20は5校。基本的に1校2名選ばれるが、例外的にその内の1校は1人しか受け付けないらしい。つまりIE全体で9名の学生が、米国TOP20の学校に留学できることになる。

問題は、選抜の時に何を重んじるか、である。どうもIEは第1タームの成績を重視するらしい。かなりやばい。既に自分はInformation SystemsでC+を取っている。学校の担当者に自分の成績と照らし合わせて、状況を確認してみた。

「正直に言って、あなたの成績ではTOP20の学校に交換留学生として選抜されることはとても難しい。」

がーん…。がっかりしている内に、Electiveの授業を仮選択するためのPrebiddingをするのを忘れてしまった。(1000ポイントを自分の取りたいElectiveの教科に配分、1教科につき、配分得点の高い学生から優先的にその教科を受講できる。)これをやり忘れるとどうなるのだろう。このbidの担当者と交換留学の担当者は同じ人なので、悪い印象を与えたくないのだが…。

2009年3月18日水曜日

Podcast

Podcastの中に、IE Business Schoolの教授の講義がpostされている。英語とスペイン後の両方ある。ご興味のある方は、要チェック。


2009年3月14日土曜日

任天堂のケース

Strategy managementのクラスで、この度任天度のケースが登場した。Nitendo 8-bit ゲーム機が市場に導入された背景、そしてアメリカでの急拡大、終にはその圧倒的な市場シェアの故に、裁判沙汰になってしまうという流れで綴られている。

その中身については来週クラスディスカッションが行われるのだが、その前にクラスの日本人学生と2人で任天堂についてプレゼンを行うこととなった。このStrategy Managementでは依然一回も授業で発言が出来ていないこと、それに日本のケースが出てきても我々日本人が喋る機会が少なすぎること、以上から、このままではいかん!ということで、クラスメートの日本人学生の積極的な音頭でこれを行うことになった。

前日(当日)の夜中にスクリプトとパワーポイントを仕上げた。といっても自分はパワポを作るのが好きなので、そちらの一部を作成しただけなのだが。パワポには任天堂がファミリーコンピュータを市場に導入する前の製品をたくさん載せてみたのだが、この作業が結構面白い。「ウルトラシリーズ3部作」や「ラブテスター」など自分の知らないものがたくさんあった。この段階で、教授の許可は一切なく、見切り発車で資料作りに取り掛かっていた。

当日教授から許可が下り、授業の最後の5分ほど時間をもらい、プレゼンをした。喋ったのはほぼ全て日本人クラスメートであり、自分はスライドの切り替え、そして吹き出しのセリフを喋るだけであった。全く練習していないため、我々二人の波長は全く合っていなかった。日本人クラスメートはスラスラと綺麗な英語でプレゼンを進めてくれているのだが、自分がスライドを切り替えてほしいところで切り替えなかったり、勇足で次のスライドに移動してしまったりと散々であった。でもそれが逆にみんなの笑いを誘ったらしい。また、自分の吹き出しのセリフで「Hehehehe...」と笑うところがあるのだが、みんなそこでやたらと爆笑していた。どうやらクラスでは、だんだんピエロになってきているのかもしれない…。

いずれにしても結果は成功、クラスメートからは休み時間に「素晴らしい出来だった」と言ってもらえた。日本では「これウケるかなー…やったほうがいいかなあー…?」とものすごく作成段階で気になるのだが、こっちではとにかくアクションを起こすことが大事なのだということがだんだんとわかってきた。

第2タームのチーム

またブログの更新が遅れてしまった。このところ体を壊してしまい、結構まいっていたところだ。やっぱり体から精神に負担が来るので、気をつけなければならない。でも最近やっとまた元気を取り戻してきた。

第2タームになり、新しいチームが編成された。構成メンバーは以下。

①イタリア/アメリカのダブル国籍 男性 
 弁護士 
②コロンビア/イギリスのダブル国籍 男性 
 KPMGでファイナンシャルリスクアナリスト
③エクアドル人 女性 
 Movistar(Telefonicaの携帯電話部門)でマーケティング
④ポルトガル/フランスのダブル国籍 女性 
 Greenwich Consulting(フランス系のメディア・通信系コンサル)のコンサルタント
⑤エスサルバドル人 男性 
 Siemensでエンジニア
⑥日本人 男性 商社でリスク管理(自分)

今回は前回のチームより人数が一人減り、6名で構成されている。

自分以外はみんなラテン系文化国籍を持っている。が、しかし、グループミーティングでは前回のチームより大分静かであり、英語も聞き取りやすい。みんなスペイン語を話せるのでスペイン語で会話を始めたりするが、自分が会話に入ると、途端に英語に切り替えてくれる。

第2タームはチームの課題の量も大分増えているので、自分もグループの一員としてきちんと機能しなければならない。第1タームのようなわけにはいかないわけだ。早速昨日Financial Managementの課題を提出した。今週はポルトガル/フランスのチームメートと二人でこれを担当し、多くの時間を費やした。彼女はエンジニアなのだが、ファイナンスのことはめっきりわからないらしい。それでもきちんと人の話を聞く姿勢のある人なので、うまくコミュニケーションが取れたと思う。

MBA本コースが始まり、3か月半が経った。欧州のプログラムはとても短く、あっという間に時間が過ぎていく。自分自身をきちんとmotivateして、継続的に様々なことを吸収してきたいと思う。