2008年12月23日火曜日

第一タームの半分終了

IEは、第一タームの半分ちょっと手前でクリスマス休暇に入る。
第一タームのテストが終了したわけでもなし、一抹の不安を
抱えたまま休みに入ることになった。

この第一タームの半分を経て思うこととして、
どうもIEの学生は課外活動に精を出しすぎている気がする。
クリスマス休暇前の最終日、前日に今年最後のBOTWが
あったためらしいが、結構多くの学生が授業を欠席していた。
イギリスのMBAの友人の話を聞くと、彼らはウィークデイは
ひたすら学業に専念するそうである。というか専念しなければ
課題をこなすことができないらしい。

自分もウィークデイでもイベントに参加しているので、
他の学生をことを偉そうに言えた立場ではない。
確かに学校側もNet Workingを重要視すべきであると謳っており
それはそれで大変重要なことであることは思う。
だが、まずは、きちんと授業に出るとかそうした基本動作をしっかり
した上での課外活動であると思う。
やるべきことをきちんとした上で、課外活動にも積極的である、
というのがカッコいいと思うのだ。

話は変わるが、日曜日はグループメートのフランス人が自宅に
招待をしてくれたので、嫁さんと一緒にお邪魔させていただいた。
彼の自宅は、とても清潔感があり、センスが良かった。
生後17ヶ月の坊やがいるが、家庭くささを感じさせない家だった。
彼と彼の奥さんは、フランス家庭料理である、ラクレットを食べさせて
くれたのだが、こちらもチーズがとても美味しくて大満足であった。

ところでその日は、もう一組、ブラジル人のグループメートと
その嫁さんも招かれていた。
ブラジル人夫婦は、この8月に結婚をしたばかりの新婚であり、
人前はばからずブッチュブチュやっている。
こうすることはラテン系文化では普通なのだという。
このブラジル人は、学校では相当しゃべる元気のいいやつなのだが、
心なしかこの日は静かだった。きっと奥さんの前では静かにしているの
だと思う。面白いことだ。

さて、このクリスマス休暇は欧州を回る予定。
イタリア→オランダ→ベルギー→フランス。
思いっきり満喫をしたいと思う一方、何も勉強をしないわけにはいかない。
ケースと分厚い教科書が詰め込まれたリュックが痛々しい…。

2008年12月19日金曜日

Bullshit

ケースメソッドが主要な教育法であるビジネススクールでは、
クラスパーティシペーションが成績に重要な影響を及ぼす。
IEでも大概の授業において、クラスパーティシペーションが
成績評価項目の30~40%を占めるのである。

よってどの学生も積極的に発言をしようとする。

だが、問題がある。
全ての学生の発言が、意味のあるものではないということだ。

教授の方も、あまり授業の進め方が上手でない人もいて、
その場合、あまり意味のない発言も受け入れている。

「これわかる人ー?みんなわかるかなー?」
「ハイハイ!先生、僕わかるよー!!」

こういった幼稚園みたいな状況もままあるのである。

この間の授業では、サーカスのビデオをみた。
このサーカスは「QUIDAM」というやつで、日本でも盛んにCMが
流れていたから自分も覚えている。

質問は、「従来のサーカスにあって、QUIDAMにはないものは?」
というものだった。みんな手を挙げた。「ハイハイ!!」
「はい、じゃあ君!」
「動物」
「はい、よくできたましたねー!」

…もちろん、質の高い発言もあり、そこから有意義な議論に
発展することもたくさんあるので、これが全てではないのだが。

文化圏によって、「発言をする」ということに対し考え方の違いがある。
ラテン系の学生の中には、手を挙げて、教授に指されてから
発言内容を考える傾向にある者もいる。
さすがに教授も、「おい、今の発言は何の関係があるんだ?」
「それでお前の言いたいことは結局何なんだ?」と疑問を投げかけ、
全く成績に加点されていないような状況も見受けられる。
ほぼ全ての授業では、「発言の質を評価する」と最初にアナウンス
するのだが。

とはいえ、学位取得のためには、自分も積極的に
発言をしなければならない。
英語の問題がある以上、短い言葉でポイントを突いた、大変理想的な
発言姿勢を採っていかねばならないのである。きびしー!!

2008年12月16日火曜日

身体を壊す

休日はスペイン風ナイトライフを過ごし、平日は4時近くまで課題をこなす
毎日を送っていたら、さすがに体にガタが来た。
夜中の2時過ぎに、韓国人の友達からもらった「辛ラーメン」を食べたのが
発端だったと思う。

次の日には、腹を下し、授業中にトイレに行く始末。
それと合わせて寒気を感じるようになる。
ただその日もクラスの飲み会があるので、これは出席しなければまずいでしょ
とばかりに出席。やたらと飲みたがっていたインド人に合わせてジャックダニエル
をがぶがぶ飲み過ぎた。
酔いのほてりの上に、風邪の熱が上乗せされているのがよくわかる。

幸い次の日は土曜日だったので、家にいることが出来た。
が、ベッドから離れることが出来ない。
とにかく汗をかいて熱を出そうと試みるのだが、いくら汗を出しても治らない。
ついに日曜日の夜になり、ああ楽になってきたと思ったが、
まだ37.5℃の熱がある。
たぶんずっと39℃くらいの熱が続いていたのだと思う。

明日は絶対に学校に行くぞ!と固い決意で布団に入ったが、
今度は全く眠ることが出来ない。そしてなぜか体は熱いまま。
結局最悪の形で月曜日の朝を迎えることになってしまった。

授業に全く集中できそうもないことと、咳が止まらず周りの学生に嫌な顔を
されそうなので、もう思い切って休むことにした!
当日に休むと言うとどうなるかと心配をしたが、診断書があれば大丈夫らしい。

まともに授業が始まって1か月程度しか経っていないのに、
もう体を壊してしまった。
無理は利くと思っていたのだが、もうそこまで無理は利かないというのか…。
おいおい、まだ20代だぞ…。

2008年12月10日水曜日

インディアンナイトそしてスペイン風ナイトライフ

この週末は3連休だった。先週消化しきれなかったリーディングアサインメントと
次週の宿題に2日間を使ってしまった。残りの1日はインディアンナイトに行くことに
なっていた。

インディアンナイトといっても、インド料理屋に行ってインド料理を食べるだけだが。
クラスメートのインド人がインドクラブのプレジデントということで行ってみたのだ。

ところが料理はなかなか出てこない。
もう他の学生は腹減ったー!とみんないらいらしている。
中には1時間も待っている学生もいた。ハングリーハングリー言っている。
やっと出てきたと思ったら人数分の量がなかったりのでみんな余計に
苛立っていた。

このインディアンナイト自体は11時くらいに終わったのだが、これで夜が終わる
わけがない。韓国人、グルジア人、イタリア人、インド人、スペイン人と共に
飲み屋が集まっているLa Latinaへ雨の中歩く。

最初は、マドリッドで人気のバルへ。ここは果物を砕いたものに砂糖と
酒を入れて 混ぜた酒が特徴の店で、ものすごく混んでいた。酒自体は
なかなかおいしい。

2件目、ここは結構広々としたバル。ここではビールを飲んだが、まあ味は普通。

3件目、すぐ近くのバル。ここでもビールを飲む。時間は2時を回ったころ
だったろうか、 客のテンションは高く、みんなで合唱をし始めている。
IMBAのアイルランドの学生達 がそこにいたのだが、その内の一人の奥さんが
誕生日だったらしいのでみんなで ハッピーバースデイを合唱。
しまいには奥さんがトイレに行くだけでみんなで合唱。
次第にIEの学生以外の客とも話すようになる。お前もレアルマドリードの
ファンなのか?
お前の魂はサンティアゴベルナベウ(レアルのホームスタジアムの名前)に
あるのか?
と聞くと、彼はレアルファンの会員証を見せてくれた。

何だかよく分からなくなってきたが、とりあえず4件目に行くべく、クラスメートに
ついていく。ここはどこだろう?
4件目はクラブだった。ガンガン曲がかかっている。まだこちらで本格的に
授業が 始まってから1か月くらしか経っていないのに、日本で行った
回数以上に マドリッドでクラブに行っている。
スペインの人達は気さくに話しかけてくれるので、それは嬉しいことだ。
たまたま英語の先生やイギリスで働いていたことのある人達がいたので、
そうした人達を話をしてみる。その内みんな踊り出す。
もうどうでもいいやと思い、MCハマーやマイケルジャクソンのマネをしたり、
阿波踊りをしたり、ええじゃないか踊りをしてみる。とても溶け込んでいる、自分!

結局家に着いたのは朝の5時半。
カラオケでオールをするのとはわけが違い、ひたすら立ちっぱなしで話を
していたので相当疲れる。
当然次の日起きると、一日が半分終わっているのだった。

2008年12月6日土曜日

Ethics and Leadership

第1タームには、Ethics and Leadershipという授業がある。
これはその他の授業とは違って、2セッションで完結する授業。

ここでもケーススタディを行った。
お題は、

あなたは血液販売会社のCEO。
中央アメリカのとある国で壊滅的な地震があり、 その国の大統領から
真夜中に電話があった。大統領は、あなたが最後の 頼みの綱、
どうか死に直面している100,000人の人々を助けて欲しいと言っている。
ただその国の経済は破綻しており、100万ユーロしか血液を買うために
お金を使えない。あなたはその国の大統領に対し、100,000ユニットの血液を
いくらで販売するか、返事をしなければならない。販売価格は以下から選択する。
尚、こうした自体は滅多に起きない。また、いかなる団体もこの会社に対し
補助を出さない。

  販売価格/ユニット  救済出来る人数/10万人   業績への影響
1.  10ユーロ           10万           短期的損失
2.  25ユーロ            4万         プラスマイナスゼロ
3.  50ユーロ            2万           通常の利益
4. 100ユーロ            1万            大きな利益

結果、クラス52人中(何人かは欠席したようだ)、42人が1.を、7名が2.を、
1名が3.を、2名が4.を選んだ。自分は1.を選んだ。

興味深いのは、3.を選んだのは、医者。4.を選んだのはNGO勤務経験者、
そして普段は至って物静かなIT企業勤務経験者であった。

3.を選んだ医者は、自分は患者が生きるか死ぬかの状況で、常に何らかの
判断を強いられる環境に身を置いており、こうしたことはよくあることだ、
それよりも株主の利益に忠実であるべきだ、と訴えていた。
彼は確かキャンプに駐留していた医者で、以前、患者がどれだけ長生きするかは
治療費次第、治療費に見合った治療をする、治療費が払えなくて死んでいく
人もいる、 と言っていた。

4.を選んだ学生も、南米の小さなNGOに勤務していた。
小さな組織である以上、 草の根的な仕事をしてきたのだと思う。
彼女もまた、何らかの形で 人を救うことが仕事だった。彼女も医者と同様に、
株主に対し忠実であるべきという考えをしていた。

人の命や生活を第一線で守ろうとしている彼らが、こうした問題に対し、
株主に忠実たれ、と訴えていたことは少なくとも自分にとっては衝撃だった。

彼らが日々強いられた決断というものは、その他の学生がオフィスビルで
強いられる 決断に比べよりシビアなのかもしれない。
彼らは目をそむけたくなるような現実を 常に直視することを強いられて
きたのかもしれないのだ。
ただひたむきに、自らのプロフェッショナルとしての使命を全うし続けることで、
自らを維持し、現実と共存できたのかもしれない。

逆に、自分も含め大半の学生は、1.を選んだ。
この守られた学校のキャンパスの中では、理想的な1.を選ぶことも簡単だ。
だが、いざ自分がこうしたCEOの立場に本当に立たされた時、
本当に1.のような選択肢を選ぶことができるか?
株主、金融機関、取引先…様々なステークホルダーとの関係が壊れる
かもしれない、そうしたら会社の従業員はどうなるのか…
こうした数えきれない程の要素を考慮した時、本当に1.を選ぶことができるか?
このケースでは1.を選んだとしても会社は短期的な損失を被るだけだ。
だが、これよりもっと厳しい状況にさらされることが実際のCEOにはあるかも
しれない。

どうもこの日ばかりは、1.を選んだ大半の学生達が、
分厚い城壁の中の現実を知らない優等生に思えてならなかった。
もちろん自分を含めて。

2008年12月4日木曜日

手を抜くことも出来る

会社の先輩で、MBAを既に卒業された方に言われたことがある。
「MBAの勉強は大変だけど、いくらでも手を抜くことが出来る。
全てはどれほど自分を高めたいかということにかかっている。」

全くその通りだと思う。

IE Business Schoolでは、授業の全ての時間をCaseに充てる
わけではないようだ。少なくとも今のところは。
だからCaseを読んでいなくても、何かしらの発言をすることが可能だ。
(もちろんCold Callがあった時は、対応できないだろうけど。)
Case以外でもたくさんのReading assignmentがある。
が、これもたまに授業で内容を問われたりするが、任意で読むものも多い。

こうした状況の中で、自分自身はどういう行動を採るのか、ということ。
タフな状況でも、いかに自分を厳しく戒め、勉強する姿勢を維持できるか。

こちらに来てから、やはり感情の起伏が激しく、
「ああ俺はもうダメだ…」という時もあれば、
「ああ、勉強したくてたまらない!」という時もある。
後者の場合は、分厚い英語のテキストに果敢に挑むことができるし、
挑みたくもなる。

自分がしたい勉強を好きなだけできる環境ほど、素敵なものはない。
こういう風に思うことで、自分を維持できたりしているこの頃である。

2008年12月1日月曜日

休日の過ごし方

MBAコースは、基本的に土日は休みである。
ただ次の週に備え、どちらかは完全に勉強で終わってしまいそうだ。

この週末は、金曜日は韓国人のクラスメートが韓国料理屋に連れて行って
くれると言うので参加。インド人、スイス人、アイルランド人、ブラジル人が
箸を持ってプルコギを食べようとしていた。ブラジルでは日本料理が人気なので、
ブラジル人は箸の持ち方が上手い。というか正しい持ち方をしている。
自分は久々にユッケジャンを食べることが出来たので、とても嬉しかった。

その後は、class of 2008の日本人学生最後の集いの2次会に参加、
MBAでのサバイブの仕方をじっくりと教わる。
帰りは朝4時くらいになり、土曜日は昼過ぎまで寝ていた。

夜はLAUNCHで同じグループメンバーであった、オーストリア人の
ホームパーティに参加。そこまで多くの人数が来たわけではないので、
BOTW等に比べてゆっくり同級生と話が出来た気がする。
帰宅は3時過ぎ。こちらに来てから帰りが毎日遅いな…。

ただせっかくの留学生活、一日も無駄に出来ないので色々なことに
トライしなければ…!!