ところで、この二人は優秀なのだが、あんまり欲がない気がする。フランス人は、ファイナンスの成績がトップクラスなので、教授からは金融の本場であるロンドンの投資銀行に行くべきよ、と言われてるらしい。が、当の本人は、奥さんの雇用契約が3年間あるため、マドリーに残らなければならないという理由、そして、家族とゆっくり過ごしたいという理由から、マドリーに残る方向性で仕事を探している。自分のキャリアよりも、奥さんのキャリアに理解を示し、それについて行っている。元々、奥さんがマドリーで働くから、という理由でコースが始まるギリギリにIEにアプライした経緯があるらしい。スイス人は、Venture-Labのビジネスプランに自らのCVを掲載していたが、そこにはGMAT760と書いてあった。GMATだけでいえば、入れない学校などない点数である。1回目で取ったらしい。以前アメリカで1年間勉強した際、アメリカ制のテストで出題されるトリックの傾向を見抜いたらしく、それがアドバンテージだったと説明している。普通はそれをアドバンテージに出来ないと思うのだが…。彼もアプライしたのはIEのみ。アメリカは2年制で長い、欧州の某トップ校は、大都市から離れているから、という理由でアプライしなかったとか。おまけに依然としてMBAにありがちな、コンサルや投資銀行志向が全くみられない。
この二人に共通しているのは、気配りが出来ることである。恵まれた頭の回転の速さと、周りを気遣うことの出来る性格、こんないい材料を持っているのに、欲がないなんて。自分にとって何が大切かをきちんと認識して生きているのだなあ、と思う。日本にいて感じたのは、何というかみんな焦燥感に駆られて生きてやしないか、ということだった。才能に恵まれた人はこういう生き方をしなければダメ、みたいな雰囲気がありやしなかったかと思う。そんなこと関係なしに、「知らないよ、俺はこういう風に生きたいんだ。」ということを平然と貫いて生きているチームメート達。こういう姿勢が人生を本当の意味でリッチにするのではないかと思った。
1 コメント:
のほほんと暮らすのが一番!
焦燥感に駆られてガツガツしていると、どこかでひずみが出る。
焦らず、地道に足元を固め、チャンスが来たときにそれを見逃さず、動けば良し。
お天道様に背を向けるような人生を歩まなければ良いのよ。
では・・・。
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