2009年11月6日金曜日

プレゼン週間

今週は3日連続でプレゼンをするという状況であった。

まず1日目、Venture Labのプレゼンテーション。投資家に自分達を如何に売り込むか、この訓練のため、ファンドのマネージャーである教授の前でピッチを行った。概ね良いという出来であり、特に自分の担当していたファイナンスの部分は、無駄がなく必要なものだけがきちんとプレゼンされておりパーフェクトである、という評価をもらうことが出来た。たくさんの情報を詰め込もうという姿勢が学生間に蔓延している中で、「伝えること」というプレゼン本来の趣旨を貫いてきたことがここに来て初めて評価された気がして素直に嬉しかった。

2日目、Advanced Corporate Financeの授業で、リアルオプションに関するプレゼン。関連トピックの事例を挙げる必要があった。NPV法との算定結果の違いを例示したかったのだが、具体的に数字が盛り込まれた事例というのは極めて少なく、かなり苦労した。このプレゼンは、エクソンモービルに勤務していたアメリカ人と、卒業後マッキンゼーで働くブラジル人との3人で準備し、プレゼンを行った。彼らはこうしたキラキラの社名に恥じることのないパフォーマンスを、同僚に対するフィードバック、そして仕事の効率面という点において、いかんなく発揮していた。彼らのおかげでとても快適に準備が出来たし、自信を持ってプレゼンに臨むことが出来た。ただ一つ、プレゼン修了後、何の質問もなかったことが気になる…。わからなかったのか、興味がないのか、あるいは我々のプレゼンが完璧だったのか(普通はそういうことはないよな…)

3日目。図書館で作業をしていたら、突然フィリピン人の学生がやってきた。「今忙しいか?」とその独特の喋り方で訊いてきた。新入生にIEでの生活についてプレゼンをする必要があるのだが、人手が足りないのでやってくれという。次の授業まで時間があることだし、まあいいかと引き受けてしまったのだが、プレゼンまではあと45分くらいしか残っておらず、事前にスライドを確認したのは開始20分前だった。この他に、クラスメートのポルトガル人とイタリアとアメリカの両国籍人の2名、計4名でやることになった。即興で何とかすればいいだろう、とみんな言っていたが、即興で英語でプレゼンをしたことはこれまでにない。しかし、アジア人の新入生の中には、典型的な静かな学生も多いかもしれず、彼らにまあこうやって自分は何とかみんなと一緒に助けられながらサバイブしています、というところを見せて勢いづけてあげたい、という気持ちもあったのも事実だった。だが後から、プレゼン相手はスペイン語コースのMBAであることが判明し、意気消沈してしまった…。えー、ラテン系の学生は基本みんな明るいから、敢えて自分がここで勢いづける理由があんまりないなあ…。でももう今更後には引けないなあ。そして、いざプレゼンが始まった。スライドを見た瞬間、頭が真っ白になった。えーとっ、何を言えばいいんだろう…?このMBAコースでのTIPSについて喋るんだったんだった…そして真っ白な頭の中出てきた最初の言葉は、「Enjoy!!」もうつべこべスライドに書いてあることについて喋るのは止めた!自分の伝えたいメッセージは、楽しめ!、ということなのさ!次にIE Communityについて話をした。Communityの概念図がスライドに書いてあった。「この図、なんだかMBAっぽいだろ?」あたりはシーンとしている。だめだ、笑いがないと辛い。自分にドライブをかける要素が何もない。素晴らしい仲間が君達を助けてくれるから、安心して臨んでくれ、というどこにでもあるような趣旨を伝えて次のスライドに。すると、全くみたことのないスライドが飛び出した。思わず「え?何これ?」とこぼしたところで、フィリピン人が「ごめんここは俺が喋るよ」と言って交替となった。自分のプレゼンが終わった後は、何回か口を挟んでコメントをしたりした。

いずれいきなり振られてもきちんとしたプレゼンが英語でも出来るようになりたい。最近やっと英語でプレゼンをすることにも抵抗が無くなってきたので、ほんの少しこの目標に近づけたかもしれない。

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