ラベル MBAコース の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル MBAコース の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2009年12月22日火曜日

卒業式

12月19日金曜日、ついに卒業式を迎えた。レアルマドリッドの本拠地であるサンティアゴベルナベウスタジアムの横に、大きな講堂があり、卒業式はそこで行われた。集合時間の10時をちょっと過ぎた頃に行くと、すでにたくさんの学生、そしてその親族等が集まっていた。実際、自分の国から家族が来る学生は多く、彼らは他の学生からInvitationを譲ってもらわなければならない。自分も一人で出席することになっていたので、バルバドル人の友人にInvitationをあげることになった。

レセプションで、”International MBA”と書かれたタスキのような(?)ものをもらい、これをスーツの上からかける。ガウンと角帽がないのが残念だったが、ここはビジネススクールなので、それもいいか、と思った。

会場内ではコース、クラスごとに着席をすることになった。しばらくするとDeanから挨拶があった。滅多に見ることのないDeanは、ユニークを交えながらスピーチをしていた。13か月前、セゴビアのIE University で入学式があった時は、このDeanの英語が何をいっているのかほとんどわからなかったのだが、今はもう違う。英語力も少しは上達したということだろう。

やがて、お待ちかねの学位授与の時間がやってきた。入学式の時は、特段の感動もなかったと以前ブログに書いたのだが、この時はやっぱり嬉しかった。学生の名前が次々と呼ばれ、順番にDeanより卒業証書が授与される。みんなも嬉しそうである。そりゃそうだ、この日の為に頑張ってきたのだから。ついに自分のクラスであるN4の順番になった。クラスのみんなが呼ばれていく。何故だかこうして自分のクラスメートが授与されていく姿をみて、誇らしい気持ちになった。そして自分の名前が呼ばれた。Deanと握手をし、証書を受け取る。この瞬間、大学の時から夢みていたMBAになったのだ。授与された瞬間自分の能力が急に上がるわけではない。ドラゴンボールの「超聖水」と同じで、それを手にする過程において、成長してきたのだ。

ところで、この卒業式はLive中継で世界中にネット配信されていた。先に帰国した嫁、そして両親と妹も実家でこの様子を見ていたらしい。他の学生の親族もみんなこれを見たことだろう。自分は欲張って、それに加えてビデオカメラを携えて卒業式に臨んだのだが。

式にはその他にAwardを授与する時間が設けられていた。要するに、誰が一番成績良かったか、どの教授が一番良かったか、を発表するのである。自分のクラスは学級委員のブルガリア人が受賞していた。彼女は聡明且つ性格も良く、この受賞には誰も異論がないだろう。教授は、自分のクラスがコアタームの時に受講したStrategy Managementの教授が受賞していた。隣に座っていたイギリス/フランス人の女学生が「彼は私にとっては最低の教授だわ」とつぶやいていた。こっちの方はいろいろと意見が分かれるようである。

式の後は、カクテルパーティーがあった。ここでみんな家族を含め談笑をしたり、写真を撮ったりした。みんなでおめでとうと言い合っていた。自分は引越しの準備が完了しておらず、且つ一番の仲のいいフランス人が最後のパーティーに来ず、その代わりに夜ディナーをする予定になっていたので、もしかしたらこれが最後になるかもしれないという気持ちでみんなと話をしていった。中には「じゃあまた夜のパーティーでね」と言って別れた者もいるが、それが最後の別れになってしまった。だが、「これが最後だね」と言って別れるのはとても嫌なので、こうしたさもまた明日も会うような別れ方の方が良かったのである。

その夜、フランス人の家で、近くの日本食レストランでTake outをしたものを食べた。彼の家族は翌日から彼の奥さんの故郷であるエクアドルに行くことになっていたので、準備が忙しく手間をかけることが出来なかったのだ。だがこの普通な感じが快適だった。この奥さんは本当に優しく、そこの坊やは自分の子供に対する価値観を変える程に可愛い坊やである。最後の最後で、みんなと同じパーティーに出席せず、一番仲の良い友達のスケジュールに合わせて過ごす。ネットワーキングを徹底重視するMBA的には失格な過ごし方かもしれないが、自分らしい過ごし方をしたと思う。

こうしてMBA生活が静かに幕を閉じた。

2009年12月11日金曜日

The funniest presenter

クラス最後のディナーで、クラスメートへのAwardの授賞式が行われた。クラスメートの投票で決まるAwardもあれば、実行委員がクラスメート一人一人のために考えたAwardもあり、最終的にクラスメート全員が何かしらのAwardを受けるという楽しい企画である。クラスメートから見たその人の特徴を表彰する場であるともいえるだろう。

自分は、"The funniest presenter"のAwardをもらった。これは嬉しかった。ただ、トイレに行っている間に自分が表彰されていたらしく、タイミングを逃してしまい、トイレから出てきた自分をみんなが待ち構えていてくれた。おお…ここでもfunnyに受賞しなくては…。

クラスメートに比べて英語が下手くそな自分は、何とか自分なりのプレゼンスを発揮する必要があった。自分に出来ること、そして万国共通で通じることは何か。そう考えた時に思いついたのが、みんなを笑わせてやる、ということだった。どういうわけか、人を笑わせることは自然体で出来る。だからプレゼンの合間に、こういう面白いところを入れたらメリハリが生まれ、より聴衆の注意を惹きつけることが出来るのではないか、という考えを肯定的に捉えながら臨んでいた。

入社後、同じ課の先輩に自分が思いもよらないような企画を飲み会でやろうと言われたことがあった。最初は躊躇した。こんなことをやったら怒られるに違いないと思っていた。でもその先輩の助けを借りながら、いざやってみると大好評だった。そしてそのプラスの流れがずっと続いていき、偉い人まで我々の企画を楽しみにしてくれるようになった。その先輩は退社されてしまったが、あの時強引に背中を押してもらえなかったら、MBA留学で世界中のみんなを笑いに包むことが出来る自分は育まれなかっただろうと思う。感謝しても感謝しきれない思いで一杯である。

さて、その後行ったバル(クラブ?)で、マイケル・ジャクソンの曲がかかった。みんなマイケル・ジャクソンを真似ようと、ムーンウォークをしたりしていた。自分は小さい頃からマイケル・ジャクソンの真似をしていたので、それをやっていた。そしたらまたみんなに囲まれてしまい、歓声が飛んだ。引くに引けなくなってしまった。この後、カウンターでビールを飲んでいたら、クラスで" The party girl"の称号を得たエクアドル人女学生に「今日のあなたはマイケル・ジャンクソンそのものだわ」と言われた。

2009年12月10日木曜日

卒業試験終了

本日卒業試験が終了し、MBAコースの全ての過程が終了した。あとは18日の卒業式を残すのみである。この卒業試験では、1.与えられたケースを分析し、レポート提出そしてプレゼンテーションを行う 2.Venture-Labのビジネスプランをプレゼンテーションする のどちらか一方を選択することになる。自分は長い時間を費やしてきた2. の方式で卒業試験を受けた。既にビジネスプランを提出しているにも関わらず、入念にプレゼンテーションの準備を行った。本番前日の昨日も、8時間かけてリハーサルを含めたプレゼンの最終調整を行った。

当日、卒業試験は普段は入ることのできない、Executive MBAの校舎で行われた。我々の審査官は4名だった。どの人も見たことのない人達で、この審査の為に外部から呼ばれたのかもしれないし、知らない教授なのかもしれない。自分は担当していたファイナンスのパートをプレゼンした。今回は10分間というタイムリミットがかなり厳格に適用されるということだったので、時間には最大限に気を遣った。その10分間の後、5分間の質問タイムがある。どうやら審査官はエンジニア出身の人達のようで、我々のビジネスモデルの中身について大いに興味があったようだ。他の部屋で行われた試験では、ファイナンスに関する質問がかなりあったと聞いていたので警戒をしていたのだが。チームメートのフランス人とスイス人は滞りなく質問に回答していた。当然質問されるようなことは以前から十分に考えつくしていたのだ。結果として、練習通りに満足のいく形でプレゼンを終えることが出来た。チームメート達はビジネスモデルに関する質問が多かったことを受けて、審査官が我々のビジネスモデルをよく理解していたと、大いに喜んでいた。

プレゼン終了後は、3人でSerrano通りにあるBarで昼間っからシャンパンで乾杯をした。フランス人とスイス人(ドイツ語圏出身だが、大学はフランス語圏)故、お祝いの仕方もフランスっぽいなあと感じた。

この3人でもって、グループワークも全て終了。これでもか、という程たくさんあったグループワークが終わったという実感がまだ全くない。

さて、今夜はクラスのディナーがある。今度こそ最後まで生き残れるように、飲酒量を調整しなければ…。だが彼らのテンションに対抗するには一定の酒の量が必要という問題もある…ううむ、何をし、何をしないか…まさに戦略が求められる。

2009年11月19日木曜日

欲がない人達

Venture-Labもいよいよ佳境に入ってきて、今週末が提出。リスク管理という仕事をしてきた自分にとっては、チームメートが作るビジネスプランが、熱い思いや、ビジネスの詳細を書くことに腐心していて、全く守りのことを考えていないように見えることが結構ある。これを正そうとはするものの、みんななかなかそっちに気が向かない。二人ともエンジニアだったので、ファイナンスサイドの視点に立っている自分の考えが煙たいのかもしれないなあとも思う。でも彼らが考えないことをでバリューを付加していくことが自分の役目だと思っているので、しつこく言うつもりである。

ところで、この二人は優秀なのだが、あんまり欲がない気がする。フランス人は、ファイナンスの成績がトップクラスなので、教授からは金融の本場であるロンドンの投資銀行に行くべきよ、と言われてるらしい。が、当の本人は、奥さんの雇用契約が3年間あるため、マドリーに残らなければならないという理由、そして、家族とゆっくり過ごしたいという理由から、マドリーに残る方向性で仕事を探している。自分のキャリアよりも、奥さんのキャリアに理解を示し、それについて行っている。元々、奥さんがマドリーで働くから、という理由でコースが始まるギリギリにIEにアプライした経緯があるらしい。スイス人は、Venture-Labのビジネスプランに自らのCVを掲載していたが、そこにはGMAT760と書いてあった。GMATだけでいえば、入れない学校などない点数である。1回目で取ったらしい。以前アメリカで1年間勉強した際、アメリカ制のテストで出題されるトリックの傾向を見抜いたらしく、それがアドバンテージだったと説明している。普通はそれをアドバンテージに出来ないと思うのだが…。彼もアプライしたのはIEのみ。アメリカは2年制で長い、欧州の某トップ校は、大都市から離れているから、という理由でアプライしなかったとか。おまけに依然としてMBAにありがちな、コンサルや投資銀行志向が全くみられない。

この二人に共通しているのは、気配りが出来ることである。恵まれた頭の回転の速さと、周りを気遣うことの出来る性格、こんないい材料を持っているのに、欲がないなんて。自分にとって何が大切かをきちんと認識して生きているのだなあ、と思う。日本にいて感じたのは、何というかみんな焦燥感に駆られて生きてやしないか、ということだった。才能に恵まれた人はこういう生き方をしなければダメ、みたいな雰囲気がありやしなかったかと思う。そんなこと関係なしに、「知らないよ、俺はこういう風に生きたいんだ。」ということを平然と貫いて生きているチームメート達。こういう姿勢が人生を本当の意味でリッチにするのではないかと思った。

2009年11月18日水曜日

Electiveのドロップ

このエレクティブタームでは元々登録科目数が多かったこと、学習内容がやたらと多いAdvanced Corporate Financeをじっくり勉強したいこと、Venture-Labの締め切りが今週末に迫っていること、以上からSwim With The Pressという授業をドロップしようと考えていた。取りあえず1,2回目の授業に出てみたのだが、予想と違い、授業外でもグループワークがあるようだった。全部で5回しかない科目であるとナメていたが、今週に限っては結構時間を使いそうな科目にみえたので、とても続ける気になれなかった。

学校側に掛け合ってみたが、既にこの授業は満席となっているので、ドロップは出来ないと言われてしまった。通常は、第3回目までの授業までに学校側に伝えればドロップ出来るのだが(成績表にはドロップと付されるらしいが。意地悪だよなー。)、満席となっている授業ではそれが出来ない。こうなると登録しているのに出席をしない奴、という扱いになるので、最低の成績を付けられてしまう。それでも授業だけ出てグループワークに何の付加価値も与えないフリーライダーにはなりたくないので、やっぱりこのまま出席しないことに決めた。

このエレクティブの制度は、就職活動をしている学生にとってもかなり苦しいようで、海外で就職活動の面接がある場合などでもドロップは出来ないらしい。エレクティブでは特に毎日連続して授業が行われることが多いので、ちょっとマドリーを離れるだけでも出席に大きな痛手となってしまう。

(もしこのブログをご覧頂いているClass of 2010の方々がいらっしゃいましたら、このあたり良く考えてエレクティブを登録されることをおススメします。)

ということで、犠牲を払って作った大切な時間、ファイナンスをじっくり勉強しようと思う(Hopefully)。

2009年11月11日水曜日

図示

この留学生活で嫌というほどたくさんのプレゼンテーションを見てきた。その中で面白いなと思ったことが、「人の数だけ、図示の仕方がある」ということだ。

基本的に、図示をする理由は、文章で表現するよりも伝わりやすいからだと思う。ところが、「なるほどこの図は分かりやすい」と感じることがとても少ない。

ビジネススクールの学生は本当にかっこいいプレゼンテーションシートを作る。おお、コンサルっぽいとか投資銀行っぽい(完全な主観)とか、ミーハーな自分にはこの第一印象が結構大きい。だがよく見ると、何のために図示しているのかとか、そもそも何を言いたいのかが全くわからないケースが多いのである。例えば色がたくさんあって、一体どこを強調したいのか。あるいは図の中に、やたらと細かい字がたくさん入っていたりして、図の意味が完全に失われていたりすることもある。英語ネイティブならもしかしたら理解出来るのかもしれないが、そうでない学生には、あの短時間であれだけの情報量を処理するのはかなり難しいのではないかと思う。

先日Venture Labのミーティングをしていた時のことである。ビジネスモデルを図示する必要があり、それを自分が担当することになっていた。ビジネスのフローを示すため、時間軸が必要であると考えたのだが、メンバーにこれは必要ない、と言われた。自分としては、当たり前のことをしたつもりだったのだが、他人には当たり前のことではないのだ。きっと自分のこうした考えと同じように周りの学生も自分の図示に絶対の自信をもって臨んでいるのだろう。

マッキンゼーが図解の技術の本を出版していた。万人が納得できるような普遍的な図示を達成することの難しさを知った今、こういった本が売れる理由がよくわかった。

2009年11月6日金曜日

プレゼン週間

今週は3日連続でプレゼンをするという状況であった。

まず1日目、Venture Labのプレゼンテーション。投資家に自分達を如何に売り込むか、この訓練のため、ファンドのマネージャーである教授の前でピッチを行った。概ね良いという出来であり、特に自分の担当していたファイナンスの部分は、無駄がなく必要なものだけがきちんとプレゼンされておりパーフェクトである、という評価をもらうことが出来た。たくさんの情報を詰め込もうという姿勢が学生間に蔓延している中で、「伝えること」というプレゼン本来の趣旨を貫いてきたことがここに来て初めて評価された気がして素直に嬉しかった。

2日目、Advanced Corporate Financeの授業で、リアルオプションに関するプレゼン。関連トピックの事例を挙げる必要があった。NPV法との算定結果の違いを例示したかったのだが、具体的に数字が盛り込まれた事例というのは極めて少なく、かなり苦労した。このプレゼンは、エクソンモービルに勤務していたアメリカ人と、卒業後マッキンゼーで働くブラジル人との3人で準備し、プレゼンを行った。彼らはこうしたキラキラの社名に恥じることのないパフォーマンスを、同僚に対するフィードバック、そして仕事の効率面という点において、いかんなく発揮していた。彼らのおかげでとても快適に準備が出来たし、自信を持ってプレゼンに臨むことが出来た。ただ一つ、プレゼン修了後、何の質問もなかったことが気になる…。わからなかったのか、興味がないのか、あるいは我々のプレゼンが完璧だったのか(普通はそういうことはないよな…)

3日目。図書館で作業をしていたら、突然フィリピン人の学生がやってきた。「今忙しいか?」とその独特の喋り方で訊いてきた。新入生にIEでの生活についてプレゼンをする必要があるのだが、人手が足りないのでやってくれという。次の授業まで時間があることだし、まあいいかと引き受けてしまったのだが、プレゼンまではあと45分くらいしか残っておらず、事前にスライドを確認したのは開始20分前だった。この他に、クラスメートのポルトガル人とイタリアとアメリカの両国籍人の2名、計4名でやることになった。即興で何とかすればいいだろう、とみんな言っていたが、即興で英語でプレゼンをしたことはこれまでにない。しかし、アジア人の新入生の中には、典型的な静かな学生も多いかもしれず、彼らにまあこうやって自分は何とかみんなと一緒に助けられながらサバイブしています、というところを見せて勢いづけてあげたい、という気持ちもあったのも事実だった。だが後から、プレゼン相手はスペイン語コースのMBAであることが判明し、意気消沈してしまった…。えー、ラテン系の学生は基本みんな明るいから、敢えて自分がここで勢いづける理由があんまりないなあ…。でももう今更後には引けないなあ。そして、いざプレゼンが始まった。スライドを見た瞬間、頭が真っ白になった。えーとっ、何を言えばいいんだろう…?このMBAコースでのTIPSについて喋るんだったんだった…そして真っ白な頭の中出てきた最初の言葉は、「Enjoy!!」もうつべこべスライドに書いてあることについて喋るのは止めた!自分の伝えたいメッセージは、楽しめ!、ということなのさ!次にIE Communityについて話をした。Communityの概念図がスライドに書いてあった。「この図、なんだかMBAっぽいだろ?」あたりはシーンとしている。だめだ、笑いがないと辛い。自分にドライブをかける要素が何もない。素晴らしい仲間が君達を助けてくれるから、安心して臨んでくれ、というどこにでもあるような趣旨を伝えて次のスライドに。すると、全くみたことのないスライドが飛び出した。思わず「え?何これ?」とこぼしたところで、フィリピン人が「ごめんここは俺が喋るよ」と言って交替となった。自分のプレゼンが終わった後は、何回か口を挟んでコメントをしたりした。

いずれいきなり振られてもきちんとしたプレゼンが英語でも出来るようになりたい。最近やっと英語でプレゼンをすることにも抵抗が無くなってきたので、ほんの少しこの目標に近づけたかもしれない。

2009年10月28日水曜日

Financeの授業で思うこと

現在Advanced Corporate Financeの授業を受講しているが、授業に出ていて良いと思う点は、当たり前のことだけど、疑問点が出るとそれが共有されるということである。

Financeには様々な数式が出てくる。自分は(みんなもそうだと思うが)なぜその式になるのか、というところが気になって仕方がない。何でこの部分で「+」ではなくて「-」なのか、とか、何でこの比率を使わなければならないか、等々…。細かいのだが、このあたりの成り立ちをきちんと把握することは、数式の意味するところを理解するということなので、何のために、そしてどういった場合にこの数式が有効なのかを把握するため、そして自分のものとして身につけて、実際に使うことが出来るようになるため、大いに役立つと感じている。面倒くさいのだが、最終的に応用出来る程の力を付けたければ、この時間のかかる作業から逃げることは出来ない。

一つのことを深く考え始めると、色々な側面が見えてきて面白い。ただ、今期になって初めてそういった余裕が出てきたわけであって、第4タームまではなかなかそんな時間はなかった。きっちり復習する時間があったら、身に着けていた事はもっと多かったかなあ…あ、でも時間があったらあったでやっぱりダラダラ過ごしてしまうかもなあ…。

2009年10月19日月曜日

第4ターム終了

忙しい第4タームがやっと終わった。本当にグループワークが多く、コアタームを凌ぐ分量だった。大部分がファイナンス関係だったのだが、エレクティブということでより実践的になっており、計算だけすればいいわけではなく、考えなければならない箇所が多いので時間がかかる。

特にAlternative Investmentの授業では、トピックを選択するのが他チームより遅く、最終的に排出権市場についてリサーチをすることとなったものの、Alternative Investmentとしての情報量が他に比べて少ないため、かなりの時間を要した。ところで、このプロジェクトでは、最終的に学校の講堂でプレゼンをするという珍しい機会を持つこととなった。プレゼンは準備が大変であるが、いざ終わってみると爽快な気持ちになるのでとても良い。本当はテストよりも、こうしたプレゼン等のコミュニケーションで、しかも英語できちんとパフォーマンスを残すことが出来る方が、ビジネス上効果的だろう。

で、テストであるが、Financial Reportingのテストは、まるでダメ。日常的にも他科目に時間を使っていたためほとんど勉強しておらず、テスト前もAlternative Investmentのレポートとプレゼン準備で時間を使えず、散々な結果になってしまった。最初は財務分析ということで、自分に精通している分野だと思っていた。しかし蓋を開けてみると、年金会計とかヘッジ会計とか、普段触れることのない箇所での財務諸表の理解の仕方が授業の主たる内容となっていったので、どんどんきつくなっていった。勿論知っておくべきことということは十分認識しているのだが…。

と、アップアップで終わった第4ターム。1週間の休みの後、いよいよ最後のタームである、第5タームが始まる。MBAもいよいよ終盤に来た。

2009年10月6日火曜日

怒り

今日はたくさんの怒りが自分を覆った一日だった。

まず朝、家賃を引き出そうと銀行へ向かった。スペインでは安全上の問題のため、ATMで引き出せる金額に制限がある。なので銀行の窓口に行かなければならない。これまでは、窓口の人がいつも同じ人だったため、円滑に事は運んだのだが、今日行ってみたら、若い女性が担当をしていた。自分の前には一人おじさんが並んでいた。彼を一人さばくのに10分かかった。途中何度か鍵のかかったドアを開けて中に入り、そして再びカウンターに戻ってくるという動作を二回も繰り返した。一回では済まないのである。挙句の果てに、その小切手か何かを持っていたおじさんは、お金を受け取ることが出来なかったようである。10分かけてこの始末。ここまではいい、もうこんなことは慣れている。自分の番が来ると、お金を引き出したい、と伝えたが、お金を出してくれるわけではなく、カードの引き出し限度額を上げてくれた。これはよい、次からカウンターに並ぶ必要がなくなるし、嫁でも金を引き出すことが出来る。が、実際にその後ATMに行くと、1000€しか引き出すことが出来ない。おかしい、今手続きをしたばかりなのに。さっきの窓口の若い女性のところに行くと、違う人を指差し、あっちの人間に訊いてくれ、とジェスチャーしていた。その指示通り、別の人間のところに行くと、今度は席に座らされた。1800€を引き出したい、と伝えたつもりだったが、何を考えたのか、その行員は先ほど引き上げた上限額2000€を1800€に引き下げる手続きを取った。イラっとした。俺は金を引き出したいんだ。すると行員はATMの方を指差した。ハァ…。ついて来い、といってその行員をATMのところまで連れてきた。相変わらず限度は1000€だった。どう対処したらいいか、その行員に尋ねた。「まず1000€引き出せ」言われるがままに1000€引き出した。「次に800€を引き出せ」ふんふん、なるほど…えっ?ボタンを押していくと、800€を引き出すことが出来た。おいおい、一体何のための1000€の引き出し限度額なのだろうか?これじゃあ泥棒が何回でも引き出し出来てしまうではないか、何のためのセキュリティなんだ?たかだかお金を引き出すためだけに、40分かかった。イカれたスペインのオペレーションだとしても、あまりにも長すぎる。おかげで今日初めて開講した授業に遅刻をした。

不快なことはそれだけに治まらなかった。昨日日曜に日本人同期と共に作成したAlternative Investmentのプロジェクトの提案書、カナダ人のチームメートがネイティブチェックを含めたファイナルドラフトを作成する予定になっていた。が、締め切り1時間前になっても、以前彼から何の連絡もない。状況を訊いてみると、今我々からの提案書を見た、と言っている。謝るのならまだいいが、他のプロジェクトがあったとか、図書館が閉まっていてインターネットがつながらなかったとか、言い訳をしている。いい大人が、そんな子供じみた言い訳をするとはどういうことなんだろうか。おかげで締め切りまでの1時間、大急ぎで日本人同期と共に作業にかかった。この作業は間に合った。

が、驚愕の事実が発覚した。この急いで作成した提案書は無に帰することになったのである。教授から驚くべき言葉が発せられた。「あなたたちの選んだテーマは、既に他のチームが選んでいるから、テーマを変えなさい。」耳を疑った。昨日日曜日、この教授に対し、このテーマで問題ないか、ということを確認し、問題ない旨、きちんとメールをもらっていた。しかしこの教授、私のミステイクだ、と言っておきながら、一方でぶつぶつ言い訳をしている。ブラックベリーを見てみると、驚いたことに授業開始6分前に、その教授からテーマを変える必要があると送られてきている。おまけに一切の謝罪なし。普通、他のチームのテーマと照らし合わせていれば、こんなバカなミスは絶対に起きないはずである。やつは、自分の極めて乏しい記憶力を便りに、無責任な行動をとっていたのだ。自分の発言で、学生が多くの時間を割くことになるとも知らずに。今思い返せば、この教授は本来は学生が選んでいいはずのトピックを、恣意的に誘導しようとしたり、情報を得ることが極めて難しいようなトピックを何も考えずに勧めて来たりと、何か不安定な印象を与える人だった。

IEの教授の質は総じて決して良いとは言えないが、教え方がダメダメなのはもう我慢しようと心に決めていた。決してそれを受け入れたわけではないが、我慢をしようとしていた。中にはいい教授もいたし、そういう人もいればそうでない人もいるだろう、と心に言い聞かせていた。こんなことで怒るのも損した気分がするし。が、今回の教授に至っては、何かを教えるという行為以前の問題で、大人の振る舞いという社会的、そして人間的な側面において、非常に残念なものをみた。

2009年10月5日月曜日

Business Valuation in Practice

この授業、全12回が先日終了した。課題がきつく、誰もがこの授業のことを最も重荷に感じていたと思う。やっと終わってかなりほっとしている。

授業は、スプレッドシートを用いて企業価値を算出するだけでなく、定性的なリスクについて論じ、これを価格にどのように反映させるか、というような現実的な側面についても議論するものである。毎回提出しなければならないレポートも、数字の面よりもどっちかというと現実問題をどう対処するか、という点での説得力を評価しているようである。最後の個人レポートでも、実際のリサーチ会社のレポートに評価を下すものだったが、教授は、数字面を細かくとやかくいうつもりはない、大局的に、賛成か、反対か、を論じなさい、ということを連呼していた。

このようにとても実践的なものなので、有意義な授業なのであるが、教授のスパングリッシュがたまらないし、止まらない。Betaを「べーテ」ともろにスペイン語読みで発音するため、一瞬何についてしゃべっているのかわからなくなる。昔、IEのFinance DepartmentのDirectorだったらしいが、IEもより国際化の道を進む中、これはさすがに厳しいだろう。実務経験も15年以上あるし、ファイナンスの知識も相当豊富であろうことは感じさせるのだが、アウトプットがとにかく下手くそなのである。

重い授業が終わったが、まだ重いのが残っている…。社費派遣の自分はまだいいが、就職活動を始めた学生達はさらに苦しそうである。

2009年9月30日水曜日

Venture Labの定例ミーティング

Venture Labは一生懸命やるチームと、そうでもないチームの2パターンあるらしいのだが、自分のチームは幸か不幸か、前者である。かなりきっちりとスケジュールを決め、タスクを割り振り、毎回毎回進捗状況をきちんと報告するなど、大分生産的な展開となっている。

だが、今日はグループメートのスイス人が珍しく取り乱し気味で、イラついていた。普段の彼はとても温厚で、成績も優秀である。彼はゲイである。美しい顔をしているのにもったいないなあと、嫁が言っていた。今度彼の彼氏がIE Business Schoolに入学をしたらしい。カップル揃ってIEの学生である。就職活動等でイライラが募っているのだと思う。最近は「メタボ」「ちょいデブ」と日本語で書かれたジャージを何故か着ている。

もう一人のフランス人は最も仲の良い友達である。彼はルノーで働いていた。ルノーと日産が提携していることから、彼は日本に1年間住んでいた事がある。日本人でもこんな人いないだろう、というくらいきっちり屋さんである。大学時代には飛び級をするほど優秀であり、且つ理系なのでファイナンスや定量分析が圧倒的に強い。定量分析の授業では、唯一人クラス全員の前で、誰も理解出来ない解法で問題を解いていた。その一方で気を配ることを出来る人間で、第一タームで言葉がわからず苦労していた自分を気遣ってくれた。彼は今エネルギー会社でインターンをしていて、その合間を縫って、Venture-Lab、通常のクラス、そして子供のお守をしているので、大変忙しい。また大変な愛妻家であるので、「今夜は僕の妻の誕生日なので彼女との時間を楽しみたいからミーティングには行けないよ」という顔が赤くなってしまうようなメールを平気で送ってくる。

とまあ、各クラスでトップクラスの成績を修めている二人と、ボトムに近い自分にて構成されているこのチーム。最終提出期限まで2カ月を切った。

2009年9月23日水曜日

遅刻

今日はFinancial Reporting and Analysis の授業で、年金会計について自分のチームがプレゼンを行う日だったのだが、自分はあろうことか遅刻してしまった…。このプレゼンは、初めて日本人の同期と一緒に作業をしたものであり、我々が担当したパートについては、かなりスムーズに事が運んだのだった。チーム全体が、プレゼンをやりたくないムードの中、その同期は進んでプレゼンを引き受けてくれたにも関わらず、自分は遅刻をしてしまい、到着したのは彼の担当箇所のプレゼンが終了した後だった…。

携帯の時計が4分間遅れていたのだが…それ以前に、10分くらい前にきちんと来ているべきであったと猛省している。life-iedemadrさん、本当にごめんなさい…。

2009年9月16日水曜日

伝えるのが難しい

相変わらず、英語で言いたいことを短時間で伝えるのは難しい。

Financial Reportの授業では、発言をしている途中で、教授に「なるほどお前の言っていることはこういうことだな」と勝手に解釈され、それをそのまま学生に説明されてしまった。どうやら自分が違法なことを言っていると解釈されたらしく、他の学生が、それは不可能なことだ、とコメントしていた。もちろん、自分はそんなことは言っていない。まがいなりにも与信管理をしていて粉飾決算書と格闘していた自分が、違法な財務諸表を良しとするような発言を言うと解釈されるとは…。自分が言いたかったことは、ステークホルダーによって、財務諸表における注目点が違うわけだから、全く同じデータを使いながらも、適宜財務諸表の中で強調すべき箇所を変えることは可能なのではないか、ということだった。銀行の視点であれば、金が返ってくるかどうかが一番大切なわけであるし、一般株主からしてみたら、配当原資がどれくらいあるかが大事なのだ、ということである。

Valuationの授業でもそうである。なかなか話をじっくりきいてくれないインド人学生がグループにいるのだが、彼にわかってもらうことも大変な努力がいる。この間は、Working Capitalの増減について、そして昨日は融資に対する判断基準についてだった。融資額と、融資先のFCFから導き出されるNPVを比較しても、融資者にとっての融資基準とはなりえないはずだ。融資の対価は、金利である。

こんな調子で第4タームが過ぎている。

2009年9月11日金曜日

Merger & Acquisition

M&Aの授業で、ゲストスピーカーが来た。この授業の教授が弁護士でM&Aの実務を行っている関係からかどうか知らないが、そのつながりで投資銀行の人達を招き、投資銀行の役割についてプレゼンをしてくれた。彼らはマドリッドのJP Morganで働いている人達だった。とてもはきはきと、しかも抜け目のない感じで話をしていた。やはりスペイン人でも、アメリカ発の投資銀行で働いている人は、とてもきびきびしていた。

内容としては、投資銀行のM&A業務の内容、プロセス、バリュエーションの方法等だった。バリュエーションの方法は、MBAで習うDCF法等の基本的な方法も使用するが、どうやらそれ以外の方法も使用して、多角的にアプローチをするようである。

ところで、プレゼンテーターは二人いたのだが、一人はもう片方がプレゼンをしている間、始終ブラックベリーをいじっていた。自分もブラックベリーを使用しているが、学生の内の今は使用するのはいいが、実際に仕事が始まったら、本当に使いたくないなあ、とつくづく思った。ちなみに、彼らの帰宅時間は毎日12時過ぎ頃だという。こっちの人には驚かれるかもしれないが、日本人にとっては特に驚くような時間ではないと思う。ただ、日本の場合、長く居ることがさも勲章であるかのように勘違いしている人がまだたくさんいるので、密度には大きな違いがあるのかもしれない。

2009年9月10日木曜日

欲張りすぎ?

この第4ターム、どうやら自分だけハリキリ過ぎてしまったようである。1か月半しかないこのタームに、Venture Labを含めて6つの科目を入れたことを皆に言うと、みんな笑って「おいもっとリラックスしろよ」と笑われるのが常なのだ。もうコースもあと3カ月で終わりなので、みんな、「後はリラックスして楽しもうやー」という雰囲気なのかもしれない。

そもそもコアの時と違って、学校であまり他の学生を見かけないし、グループミーティングルームの確保も至って容易である。

あー…やっぱり眠い。クーラーがガンガンにかかっている図書館で眠りについてしまう。でも寒い…。大学受験中を思い出す。

2009年9月9日水曜日

グループワーク隆盛

第4タームということで、もうエレクティブ期間でこのコースも残り少ないことから、なんとなくカリキュラムも楽になってくるんではないかと勝手に思っていたのだが、甘かった。

現在、同時に5つのグループが存在している。Valuation in Practice、Alternative Investment、Financial Report and Analysis、Mergers and Acquisision、Venture Lab、つまり受講している科目ごとに別々のグループが存在しているということになる。Venture Labは大きなプロジェクトなので、時間をかけなければならないし、その他の科目も初めてチームを組む人が多いので、勝手がわからない。

まったく…最後まで決して楽をさせてくれないようである。ただグループワークで何かを担当すると、グループ単位で成績が付されるので、他のメンバーに対する責任感が湧き、真剣に課題に取り組むことになるので、得るものも大きいのだが。コアの時は、担当分担によっては、グループワークといえども何も関わらない科目もあったので、最近の方が学習環境には良いのかもしれない。…というかそれがここでの本業なのだが。

おかげで家に帰ってくると、もう眠くてたまらない。

2009年9月8日火曜日

第4ターム始まる

夏休みも終わり、いよいよ第4タームが始まった。このターム以降、エレクティブとなるが、自分はファイナンスにフォーカスすることにした。第4タームでの受講科目は以下。

Business Valuation in Practice
Merger & Acquitisions
Financial Reporting & Analysis: An International Approach
Alternative Investment
Organization Design
Venture Lab (第5タームと続きもの)

①Business Valuation in Practice

これは文字通り、Valuationの実践をする授業。計算式から導き出された理論値と、企業が置かれた環境に基づいたリスク等の定性面の両方を考慮しながら、企業価値を求める。

②Merger & Acquitisions

IE Law Schoolの授業を選択科目としてMBAの学生も受講出来る。M&Aとは何ぞや?から始まる。直近のM&Aの事例に基づいて、クラスの中で議論をし、M&Aの狙いや、そこに潜むリスク等を検証する。

③Financial Reporting & Analysis: An International Approach

まだ1回しか受講していないので、詳細はよくわからないが、財務分析を体系的に学習する授業だと思う。

④Alternative Investment

株と債券以外の、いわゆるAlternativeと言われる投資手法について学ぶ。プライベートエクイティ、ヘッジファンド、不動産、商品・先物等。今日第1回目の授業を受けたが、この手の職業経験者がかなりいたようであり、素人が食らいついていくにはかなりの努力を要するかもしれない。

Organization Designは、10月に入ってから、9日連続で行われるらしい。こういう日程、ほんと止めてほしいよなー…。Venture Labは既に夏休み前からチーム編成、そして基本アイデアを提出済みである。これから綿密なプラン作成をしていかなければならないが、その他の授業のグループワークが思ったより多く、十分な時間が取れるかどうか心配である。

2009年7月21日火曜日

第三ターム終了 そして夏休み

7月21日をもって、第三タームが終了、8月末まで40日間の夏休みに入った。大学時代以来の長期の夏休みである。

これまでコア科目を一緒に受講してきたクラス(N4)は、この日を最後に解散となり、9月以降のエレクティブでは、個々人がそれぞれ受講したい科目を勉強することになる。ということで、最後の日は、N4解散を惜しむべく、とても長いさよならイベントが催された。

テスト終了は12時30分。その後、14時から近くにあるRetiro公園に昼飯、酒を持ち込み、皆で過ごす。色々なことをしていた。酒をひたすら飲む者もいれば、アメリカ人はヨガの先生をしていたためか他の学生にヨガを教えていたり、ベネズエラ人は、ギター、ハーモニカ等様々な楽器を持ってきて、それを奏でながら歌を歌っていた。インド人の男性とイギリス人の女性は、ハイスクールで見られるような青春を彷彿とさせる追いかけっこをしていた。イタリア人男性と、ロシア人の女性は、柔道のようなことをやっており、そこにブラジル人がグレイシー柔術で突如割り込んでいた。5時間経過した19時になっても、みんな一向にそこから離れようとしない。

21時からは、ディナー。自分は疲れ切っていたので、ディナーはパス。Retiro公園に来た人間も、何人かは疲れて眠くなり、結局ディナーは家で済ませたらしい。

そして明けて0時からは、いつも通りParty。N4での最後のイベントということで、じっくり話が出来るようなバルのようなところだと思っていたが、結局クラブとほぼ変わらないような場所であり、音楽が爆音でかかっていて、話をするのが困難であった。おまけにまだテストが残っているはずの他のクラスの学生もたくさん来ており、N4のイベントというよりは、結局Bar of the week状態であった。

おそらく朝方まで飲みは続いたであろうから、N4最後のさよならイベントは一気に16~17時間ぶっ続けで行われたことになる。果てしない体力…果てしないアルコールに対する耐性(ほとんどの人間は、顔の色が変わらない)…果てしない気力(翌日9時からインターンがあっても必ず朝まで飲む奴がいる)…

どこまで行っても、最後に行きつくところはやっぱりクラブ、そしてアルコールなのだ。もう驚かないぞ。

2009年7月19日日曜日

Business, Society and Governmentにおける発見

Business, Society and Governmentという授業は、新しい発見の多い授業だったと思う。

企業側の視点に立ち、Non-Marketをどのように扱っていくか、ということを勉強するこの授業。Non-Marketというのは、ビジネス活動以外の環境のことを指している、と思う。(ちょっと自信がない。)

ビジネス活動以外の環境には、様々な問題(Issue)があり、一定の枠組み(Arena)の中で、様々な主体(Actor)がその能力(Asset)を駆使し、情報(Information)を利用して、それぞれの利益(Interest)を、追及する。この(ia)^3がNon-Marketを分析するツールである。決して前述のような流れでそれぞれの要素がつながっているわけではなく、それぞれの要素がそれぞれの要素に作用しているのだと思う。

最終的なTake Awayの一つとして、Non-MarketはたくさんのOpportunityとChallengeで構成されているが、Market strategyとNon-market strategyの両者を、意識しながら融合させている企業は、一般的に競争力を有している、ということであった。

この例を示したのが、この科目の最後の授業で取り扱われた、IE作成の出来たてほやほやのBPのケースである。BPは環境分野においてアドバンテージを持つ企業を目指す戦略に出た。Market strategyとNon-Market strategyの融合を図ることにしたのである。つまり、Non-Marketに対する対応力を武器にしようとしているのである。見えやすい変化として、"beyond petroleum"というキャッチフレーズを創り出し、ロゴを変えた。結果、財務パフォーマンスは向上をみせたとのことである。

IE Business Schoolは、Social responsibilityに強いと言われているが、確かにこの授業は役にたったなあと思った。IMBAで一番偉いDavid Bachというこの学校のAccociate Deanが、この分野でかなり著名な人らしいので、その影響でこの科目は特によく出来ているのかもしれない。

Non-Marketにおける変化、制約等を逆に利用し、そこでの振舞いを強みに変える。Non-Marketという分野に対する人々の関心がより一層今後高まっていくことを、感じられずにはいられない。