まず朝、家賃を引き出そうと銀行へ向かった。スペインでは安全上の問題のため、ATMで引き出せる金額に制限がある。なので銀行の窓口に行かなければならない。これまでは、窓口の人がいつも同じ人だったため、円滑に事は運んだのだが、今日行ってみたら、若い女性が担当をしていた。自分の前には一人おじさんが並んでいた。彼を一人さばくのに10分かかった。途中何度か鍵のかかったドアを開けて中に入り、そして再びカウンターに戻ってくるという動作を二回も繰り返した。一回では済まないのである。挙句の果てに、その小切手か何かを持っていたおじさんは、お金を受け取ることが出来なかったようである。10分かけてこの始末。ここまではいい、もうこんなことは慣れている。自分の番が来ると、お金を引き出したい、と伝えたが、お金を出してくれるわけではなく、カードの引き出し限度額を上げてくれた。これはよい、次からカウンターに並ぶ必要がなくなるし、嫁でも金を引き出すことが出来る。が、実際にその後ATMに行くと、1000€しか引き出すことが出来ない。おかしい、今手続きをしたばかりなのに。さっきの窓口の若い女性のところに行くと、違う人を指差し、あっちの人間に訊いてくれ、とジェスチャーしていた。その指示通り、別の人間のところに行くと、今度は席に座らされた。1800€を引き出したい、と伝えたつもりだったが、何を考えたのか、その行員は先ほど引き上げた上限額2000€を1800€に引き下げる手続きを取った。イラっとした。俺は金を引き出したいんだ。すると行員はATMの方を指差した。ハァ…。ついて来い、といってその行員をATMのところまで連れてきた。相変わらず限度は1000€だった。どう対処したらいいか、その行員に尋ねた。「まず1000€引き出せ」言われるがままに1000€引き出した。「次に800€を引き出せ」ふんふん、なるほど…えっ?ボタンを押していくと、800€を引き出すことが出来た。おいおい、一体何のための1000€の引き出し限度額なのだろうか?これじゃあ泥棒が何回でも引き出し出来てしまうではないか、何のためのセキュリティなんだ?たかだかお金を引き出すためだけに、40分かかった。イカれたスペインのオペレーションだとしても、あまりにも長すぎる。おかげで今日初めて開講した授業に遅刻をした。
不快なことはそれだけに治まらなかった。昨日日曜に日本人同期と共に作成したAlternative Investmentのプロジェクトの提案書、カナダ人のチームメートがネイティブチェックを含めたファイナルドラフトを作成する予定になっていた。が、締め切り1時間前になっても、以前彼から何の連絡もない。状況を訊いてみると、今我々からの提案書を見た、と言っている。謝るのならまだいいが、他のプロジェクトがあったとか、図書館が閉まっていてインターネットがつながらなかったとか、言い訳をしている。いい大人が、そんな子供じみた言い訳をするとはどういうことなんだろうか。おかげで締め切りまでの1時間、大急ぎで日本人同期と共に作業にかかった。この作業は間に合った。
が、驚愕の事実が発覚した。この急いで作成した提案書は無に帰することになったのである。教授から驚くべき言葉が発せられた。「あなたたちの選んだテーマは、既に他のチームが選んでいるから、テーマを変えなさい。」耳を疑った。昨日日曜日、この教授に対し、このテーマで問題ないか、ということを確認し、問題ない旨、きちんとメールをもらっていた。しかしこの教授、私のミステイクだ、と言っておきながら、一方でぶつぶつ言い訳をしている。ブラックベリーを見てみると、驚いたことに授業開始6分前に、その教授からテーマを変える必要があると送られてきている。おまけに一切の謝罪なし。普通、他のチームのテーマと照らし合わせていれば、こんなバカなミスは絶対に起きないはずである。やつは、自分の極めて乏しい記憶力を便りに、無責任な行動をとっていたのだ。自分の発言で、学生が多くの時間を割くことになるとも知らずに。今思い返せば、この教授は本来は学生が選んでいいはずのトピックを、恣意的に誘導しようとしたり、情報を得ることが極めて難しいようなトピックを何も考えずに勧めて来たりと、何か不安定な印象を与える人だった。
IEの教授の質は総じて決して良いとは言えないが、教え方がダメダメなのはもう我慢しようと心に決めていた。決してそれを受け入れたわけではないが、我慢をしようとしていた。中にはいい教授もいたし、そういう人もいればそうでない人もいるだろう、と心に言い聞かせていた。こんなことで怒るのも損した気分がするし。が、今回の教授に至っては、何かを教えるという行為以前の問題で、大人の振る舞いという社会的、そして人間的な側面において、非常に残念なものをみた。
2 コメント:
そういう輩は、やはり断罪されるべき。
メールなどの証拠があるのならば、事務局に対してそれを提示して、きちんと対応すべき。
さらに、授業ボイコットなどのネガティブキャンペーンを張るのも一興。
かつて、麿の母校では定期試験のボイコットがあったらしい。
では・・・。
いやあ全くです。ですが、以前にもとんでもない教授がいたのですが、いかに評価が悪いといえども、専属教員として雇っていると、簡単に解雇出来ないそうなんですよね。
とにかく、大人な対応を願いたいと思いますね、プロとして。
コメントを投稿